【徳井健太の菩薩目線】第23回 「千鳥のドッカン!ジブン砲」の被災地ボランティアで学んだこと

“サイコ”の異名を持つ平成ノブシコブシ・徳井健太が、世の中のあらゆる事象を生温かい目で見通す連載企画「徳井健太の菩薩目線」。第23回目は、被災地のボランティア体験を通じて感じたことについて、独自の梵鐘を鳴らす――。




「どの“ありがとう”よりも、“ありがとう”に聞こえた」
「千鳥のドッカン!ジブン砲」の被災地ボランティアで学んだこと



 4月3日に放送された「有名人が情報解禁!千鳥のドッカン!ジブン砲」(フジテレビ・関西テレビ系)を見てくださった皆さん、ありがとう。そして、このロケでお世話になった皆さん、ありがとうございました。

 俺の重機への思いは、第14回のコラム「2019年、俺はユンボで未来を開拓していく」で書いた通り。放送では15分ほどの内容だったけど、練習含めて5日間のロケは、俺にとってものすごく濃密な時間だった。最後に号泣してしまったけど、自分でもあんなに泣くことになるとは思わなかったんだよね。

 というのも、このロケに関わってくださった皆さんが優しくて。重機を扱ってボランティアに向かう人って、たくましさと優しさがすごいんだなって勉強になった。加えて、そういう思いが、数珠つなぎのようにつながっていくことも感慨深かった。今回のコラムは、それを伝えていければと思う。

 そもそも俺が年始に重機の免許を取った際、千葉県にある建設機械総合レンタルなどを展開する新光重機さんが、Twitterから「おめでとうございます」ってメッセージを送ってくれたの。「練習する機会がないと腕が落ちていくと思うので、機会があれば練習させてください」というような内容を添えて、返信をしたんだよね。

 その後、“知られていないけど自ら伝えたいニュース(=ジブン砲)を記者会見形式で発表する”という趣旨のバラエティ番組「千鳥のドッカン!ジブン砲」の話がきた。それで、「重機の免許を取ったので、被災地でボランティア活動したい」と伝えたところ、俺のジブン砲が採用された。

 俺の方から番組サイドに、縁のあった「新光重機で練習したい」と提案させてもらって、練習風景を撮影させてもらった。すると、新光重機さんが重機をレンタルしている現場があるということで、そこでガチの体験をさせてもらうことに。リアルな現場だから、働いている人は上手いわ、怖いわ……襟を正された面持ちだよ。

 その後、被災地に向かうための重機を扱うボランティアの団体がいることを教えてもらい、被災地で重機を動かすために必要なさまざまなテクニックを教えてもらったんだ。今でも、「重機は道を作れる」という言葉が、忘れられない。被災地は道路が使えない。道なき道を進んでいかなければいけないことが多々ある。だから、「重機が道を作る」っていうんだ。そういう信念と技術がなければ、被災地のボランティア活動はできないんだなって。

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