10連休はどこに行く? 家族連れに人気は愛知、鳥取! 海外は長距離国際路線が急上昇!
海外旅行は長距離旅行先が急伸
では、海外旅行の動向はどうなっているのか? 株式会社エイチ・アイ・エスの広報室に話を聞くと、「ご予約者数は前年比3倍超えで推移しています。旅行先においては、いずれの地区も前年比2倍以上で推移しており、特に、オセアニアは前年比6倍、北米は5倍、ヨーロッパは4倍(※調査日2019年1月9日)。長期の休みであることが影響していると考えられます」という回答が返ってきた。以下は、同社が2019年のゴールデンウィークの予約状況からまとめた海外旅行先ランキングだ。
多くが見慣れた旅行先だが、注目すべきはパリ、ロンドン、ロサンゼルス、ケアンズというようにフライト時間500分以上のロングホールと呼ばれる長距離旅行先の順位が上昇している点。やはり10連休という大型の余暇を満喫しようと、ここぞとばかりに遠出を計画する人が増加傾向にある。
予約伸び率だけに特化すると、明々白々。「10連休だからこそ」という心理が働いていることが分かる。なお、1位になったケアンズは、世界遺産の大自然や動物など、小さな子どもも安心して遊べる旅行先として人気。海外旅行でも、子ども連れの家族から支持されるスポットは強いことが分かる。
また、上位の顔ぶれにさほど変化がないのは、「フライト数など座席供給数に紐づく傾向がある」とエイチ・アイ・エス広報室が説明するように、発着数の多い旅行先は、その分、搭乗者数も多くなるため変動しづらくなるという。裏を返せば、直行便が増えることで、予約者数は増加する。それを示しているのが、パッケージツアー予約者数8位にランキングしているベトナム・ダナンだ。
「ダナンは直行便が就航したことで需要が伸びていると考えられます」(エイチ・アイ・エス広報室)
2017年にAPECが開催されるなど、ホーチミン、ハノイに次ぐベトナム第三の街として注目を集めるダナンは、経済発展著しいビーチリゾートとして、大開発が進んでいる。
バスで30分ほどで、町中のランタンが鮮やかな世界遺産の古都・クアンナム省ホイアンまでアクセスできることも大きな魅力となっている。今までなかなか注目されなかった街にスポットが当たりやすくなっていることも、近年の特徴だという。
「スマホの普及、SNSを通じて現地のあらゆる情報がキャッチできるようになり、渡航先を選ぶにあたって、目的が明確化してきていると思います。滞在先でこういう写真を撮りたい、このレストランでこのスイーツを食べたい、このショッピングモールでこれを購入したい、というように、より具体的になってきていると感じます」(エイチ・アイ・エス広報室)
せっかくの10連休なのだから、思う存分羽を伸ばしたい。その上で、やりたいことを実現する。日本人は、働き方改革の前に、休み方改革をすることが必要だなどと後ろ指を指されることもあるが、意外やすでにオリジナルの旅の楽しみ方を発見している人は多そうだ。
(取材と文・我妻弘崇)