【ライブレポート】忘れらんねえよ、恒例『ツレ伝』で見せた世界を救うパンクロック

 ロックバンドの忘れらんねえよが恒例の対バンツアー、『ツレ伝』を『リリース打ち上げ篇〜春が来た〜』として今年も開催。19日、東京・EX THEATER ROPPONGIでのキュウソネコカミとの対バンを皮切りにツアーをスタートした。
Photo by ATSUKIIWASA

忘れらんねえよ、客席後部から登場し全身全霊のMCライブ



 キュウソネコカミのライブパフォーマンスには圧倒されたが、忘れらんねえよにはそれ以上の衝撃を受けた。

1曲目、弾き始めたのは[Alexandros]の『ワタリドリ』。他人の曲、しかもキュウソの曲ですらない。しかも柴田はステージにいない。どこから来るのかと思いきや、まさかの客席の後部からーー忘れ柴田はフロアをダイブしながら現れた。

 まさかのドッキリ演出だったのだが、このパフォーマンス、忘れらんねえよのライブでは定番のよう。その後は5thアルバムから『スマートなんかなりたくない』、新曲の『YouTuberになればモテると聞いた』を、文字通り熱唱。そのあとも曲の間奏が入るたびに「俺が平成っつったらジャンプしろよ!」「あいみょんで〜〜す!」などと高カロリーなMCパフォーマンスで会場に笑いを生む。

 キュウソに負けず、いやそれ以上に、会場に笑顔と、何か”平和”のようなものが満ちていた。

 コントのようなMCの後は本家『Cから始まるABC』。忘れらんねえよは現在、正規のメンバーが柴田のみ。メンバーの脱退が続いたが、一人になっても活動を続けており、この日も「これ以上抜けようがねぇから安心してくれ」と笑いを取った。サポートはベースがヒトリエのイガラシ。ギターとドラムが爆弾ジョニーのタイチサンダーとロマンチック☆安田。サポートとは思えないほどの息の合ったライブと、仲の良さが見て取れた。
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