【インタビュー】池田エライザ × 清水尋也 今度は「撮ったら」呪われる…! 『リング』シリーズ最新作『貞子』
1998年に第1作『リング』が公開されて以来、日本のみならず海外の映画ファンをも恐怖に突き落としジャパニーズホラーブームを生んだ中田秀夫監督が14年ぶりにシリーズに帰還。“見たら呪われる”から“撮ったら呪われる”へ…。貞子の呪いに巻き込まれていく姉弟を軸に、恐怖の原点・貞子の真実が描かれる! 呪いに巻き込まれる姉弟を演じた池田エライザと清水尋也が、先日“世界が尊敬する日本人100”に選出されるなど、登場から20年が経っても恐怖を拡散し続ける貞子について語る。
池田エライザ(撮影・上岸卓史 )
“姉と弟”コンビが貞子に立ち向かう
総合病院で心理カウンセラーとして働く秋川茉優。ある日、自分の名前も覚えていない記憶障害の少女が保護され入院する。そのころ、茉優の弟・和真は人気動画クリエイターを目指してアクセス数稼ぎに奔走。謎めいた放火事件の現場に忍び込み、肝試しの動画を撮影するのだが…。
記憶を失った少女との出会いを機に、恐ろしい現象に巻き込まれていく主人公・茉優を演じる池田エライザと、思いもかけず貞子の呪いにふれてしまう弟・和真を演じた清水尋也。本作の恐怖を、よりエモーショナルかつリアルに引き立たせていくのが、2人の自然な“姉弟感”だ。
「私自身、同年代の弟がいるので接しやすかったです」と “姉”池田エライザがにっこり笑うと、“弟” 清水尋也は「最初に池田さんにお会いしたときに“清水くんってすごい天才なんだよね!”というようなことを言われて“ああ、今回終わった、もう無理だ”と思いました(笑)」。
池田エライザ(以下:池田)「でもあのとき私は“確か、天才の方ですよね?”みたいなノリで言ったんですけどね」
清水尋也(以下:清水)「まだそれに気づけるほど近しくなかったので“あ、天才だと思われてる”と、ものすごいプレッシャーを感じてしまって。しかも池田さんってけっこう人見知りですよね? 最初、嫌われているのかと思いましたもん」
池田「人を観察していたいんです。でも観察していることがバレると怖がられるじゃないですか、だからなるべく離れたところからじっと…」
清水「怖い(笑)」
池田「でも清水くんもけっこう最初は人見知りでしたよ」
清水「それは最初の“圧”があったから(笑)」
池田「私の中では清水くんに対して、だんだん弟としてのボルテージが上がってきたので、普段、自分の弟にするように“よしよし〜”ってしたかったんですけど、そんなことをしたら変態だと思われるとのでこらえていたんです」
まさに、茶目っ気たっぷりな姉と、つい振り回される弟、という感じの2人だが“ホラー”の話題となると立場が逆転。
池田「いつもはオファーを頂いて脚本を手渡されたらなるべくその日のうちに読むようにしているんですけど『貞子』に関しては2〜3日、しり込みしましたね。本当にテレビに布をかけるくらい怖がりなんです。ホラー映画も見ないですし、兄弟がホラーゲームをするときも全員で毛布をかぶって見守るみたいな感じだったので。ホラー映画、見れます?」
清水「見れますよ。虫以外は大丈夫です。一度、ハリウッド版の『リング』を見に行ったら虫が出てくるシーンがあって、あれはヤバかったですけど。個人的には、初めてホラー映画に挑戦できたのもうれしかったです。虫が出てきたらお断りしたかもしれないけど(笑)」
池田「クライマックスを撮った洞窟の外に、いっぱいいたよ」
清水「やめて! フナ虫が一番ダメなんだから!」
池田「じゃダイオウグソクムシが…」
清水「本当にやめて!」