水谷豊監督『轢き逃げ 最高の最悪な日』中山麻聖 × 石田法嗣インタビュー

 信頼を寄せてくれた監督に感謝の思いを抱く2人。

中山「監督は期待をかけて信頼してくださった。だからそれに応えたいという思いが本当に大きかったです」

石田「本当に賭けですよね。水谷豊という監督が、その賭けの中でこれまでの経験や知名度に関係なくオーディションで役者を選んでくれたということが本当にうれしいし、自分が選ばれたことは奇跡としかいいようがないと思っています」

中山「監督を見ていると、ずっと楽しそうなんです。演出をしているときも芝居をしているときも、普段の食事のときも。いろいろ考えなきゃいけないこともあって大変なはずなのにそれすらも楽しめているんだろうな、というのが伝わってくる。映画を作るって、こういうことなんじゃないかな、と。楽しむことを忘れたらできないことなんじゃないかと監督を見ていて思いました」

石田「以前『相棒』の現場で僕が1人でいたときに水谷さんがやって来て声をかけてくださって現場になじめたということがあったんです。今回、現場で監督として再会しましたけどそういう姿勢はまったく変わっていなかった。ある場面の撮影前、僕はちょっと入れ込んでしまっていて、本番1時間前から1人でいたんですが、そこへ監督が来て“法嗣、楽しい?”って。ハッとしましたね。自分が監督に気を使わせてしまっていたことに気づいて、そんなふうに声をかけてくれた監督の優しさにも触れて泣きそうになりながら“楽しいです、ありがとうございます!”と答えました。 監督、かっこいいなあと思いましたね」

 役者としての経験値はもちろん、水谷監督との出会いから得たものが、これからも彼らの背中を“良い選択”へと押してくれるはず。

(TOKYO HEADLINE・秋吉布由子)