ベテランと若手が激突!車いすバスケ天皇杯3位決定戦は因縁のリベンジマッチ
昨年からシュートフォームを改善したというパラ神奈川の古澤。悔しさをバネに益々の活躍が期待される
「ゲームを決められる選手になりたい」エースに託される役割
一方、昨年の天皇杯同様、後半でワールドから流れを奪われたパラ神奈川。チームの強みのひとつは、古澤の正確なミドルシュートだ。今大会でもスリーポイント賞を受賞し、その得点力は国内でも突出する。それゆえに、今大会は相手チームのマークが厳しく、本来の強みが影を潜める場面もあった。
こうした点について古澤は、「(日本代表の)香西(宏昭)選手も藤本(怜央)選手も、これくらいのマークのなかプレーしている。パラ神奈川で経験できることで、世界に行った時にも同じようなレベルを求めてもらえるような選手になれると思う。まだ30%くらいですけど」と自身を分析した。
日本代表チームとパラ神奈川では、ポジションの変わる古澤。パラ神奈川では、若き司令塔として、得点源としてだけでなく、ゲームメーカーであり、アシストの役割も求められている。「代表ではハイポインターの先輩が助けてくれる。でも、ここではハイポインターを生かしてあげれる選手にならないと、ここから先には進めない。存在感よりも、ゲームを決められる選手になりたい」と課題を語った。
東京パラリンピックの競技会場になる武蔵野の森総合スポーツプラザ。この日は1万人以上が熱戦を見届けた
東京パラリンピックまであと1年に迫るなか、国内の車いすバスケチームも、若手選手の成長やベテラン勢の活躍、女子選手の躍進、健常者選手の参加など、見どころは目白押しだった。ますます進化をつづける車いすバスケットボールに今後も目が離せない。
(取材と文・丸山裕理)
(取材と文・丸山裕理)