「現代お墓事情」タテからヨコへ。デザイン墓派の約1割は多いか少ないか

特別賞の2作品
デザイン墓の平均購入価格は170.4万円。和型の171.1万円とあまりかわらないように見えるが…

 同コンテストはお墓のデザインはもちろんだが、お墓づくりへの想いやエピソードも審査対象となっているもの。

 今回の新開さんのお墓は亡き母と家族全員が大好きだった「自宅から見える富士山」の再現にチャレンジしたもので、家族の想いが形になったものという。

 この富士山型のお墓は静岡県ということもあり奇抜さは感じないが、中にはロボットを模したような奇抜なお墓もあるよう。もっともこういった特に奇抜なものは個人や夫婦、家族のお墓の場合が多く、いわゆる先祖代々の「家」のお墓の場合はまだまだ伝統的な形のものが多いようだ。

 また気になる価格については平均購入価格は和型が171.1万円、洋型が154.1万円、デザイン墓が170.4万円となっている。これはヨコ型だと使う石の量が少ないからという物理的な問題が大きいよう。またアンケートでは最近はお墓を購入するにあたってのイニシアチブを女性が握ることが多く、低価格志向が高まっているようでヨコ型を希望するケースに拍車がかかっているという。とはいうものの、その一方で「シンプルでもオーソドックスなものは嫌」というデザイン重視の傾向も見られるという。