クリープハイプ 尾崎世界観、エッセイ『泣きたくなるほど嬉しい日々に』発売でイベント



 エッセイは、雑誌『ダ・ヴィンチ』で2018年4月号から1年間連載した内容に書き下ろしなどを加えたもの。『泣きたくなるほど嬉しい日々に』というタイトルは、クリープハイプの5枚目のアルバムタイトルにもなっている。尾崎は「タイトルは自分で決めました。すごく気に入っていた言葉なんです。連載中にアルバムが発売されたけど、アルバムの名前に先に使ってしまいました(笑) 」

 書籍が発売された今の心境を聞かれると、「1年間、その時の気持ちや古い記憶を引っ張り出しながら本にまとめたことで、もやもやした気持ちが消化できました。本の内容はその時思ったことや、昔のこと思い出しながらを書いています。歌詞を書くことに比べると、分量も多かったので、思いを引き延ばして書きました。2倍の時間を生きたような気になりました。本業ではないことに取り組むことで音楽にもより深く関われたので、うれしい気持ちです」

 タイトルから「最近泣いたことは何かあるか」と聞かれると、「泣けなくなってきたんですよね、30歳を過ぎたくらいから。でも、スポーツでは泣けるんです。夏の甲子園で負けたチームの子や、ベンチにいる監督のことを見て泣いたりしました。いつの間にか、球児より監督の目線になって涙が出ていましたね」と小さな声で話した。

 クリープハイプは現在のメンバーになって今年で10年目を迎え、尾崎は今年で35歳になる。

 どんな人に本を読んでほしいかと聞かれると、「自分の感覚が間違っているんじゃないかと感じる人も多いと思うのですが、そんな人に読んでほしいです。 僕も人生で間違った体験ばかりしているから、こんな本を書いたんです。こんな人間がいることに安心してほしいですね」と、語った。


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