日本の食文化を世界に、未来に伝えることの重要性とは【BEYOND 2020 NEXT FORUM】

第1セッションは「食のテーマパーク 食とテクノロジーの融合」
「食は人を引き付ける強力なマグネット」と語る小山氏。「僕は現在、文化庁の『日本博』で“食と工芸”を担当しており、食と合わせて紹介することによって日本の伝統工芸の価値を再発見してもらおうと考えています」と言い、かつて登山家の三浦雄一郎氏が、高地でアルマイトの器を使うとすぐご飯が冷たくなってしまうため、人間国宝の室瀬和美氏の漆碗を使ったというエピソードを紹介。「おいしさと一緒にアピールすると、より伝統工芸品の良さも伝わるんじゃないかと思う」と語った。

「農水省でもまさにそのようなプロジェクトを始めました」と言う西氏は「日本食は海外でも大変人気。3000万人を超える訪日外国人の7割の方が、日本食が目的の一つと答えています。ですが日本の食がおいしいというだけでなく、そこにどんな付加価値をつけ、日本の食文化や食材をアピールするか。特に訪日外国人に向けた〈食かけるプロジェクト〉というものを実施しています。例えばサイクリングを目的に来日された方にもイチゴ狩りを楽しんでもらうなどして魅力に触れてもらい、自国に戻ってからも日本産を選んだり、より日本の食文化に興味を持ってもらうといった循環ができれば」と語った。