【インタビュー】「感無量!」海宝直人らのシアノタイプ、満を持してファーストアルバムリリース

あるカメラマンに教えてもらったというポーズを……
――ファーストアルバム『MONTAGE』がついに発売されました。

海宝直人(以下、海宝):やっとファーストアルバムができました。聴いてくださる方々にアルバムが届いて、歌詞に目を通していただいて今までライブで聴いていただいた曲が文字になって。また新しい発見もしてもらえるのかもしれないなあと思うと、うれしいですね。

西間木陽(以下、西間木):……感無量、ですね。アルバムのことを考えながら、曲を作ってきたので、こうして形になるのはうれしい。

小山将平(以下、小山):そうだね、うん。

――バンド結成は2012年ですから、満を持してのリリース。思い入れも強いと思いますが、どのようなアルバムにしたいと思っていたのですか。何らかの“シアノタイプ”(青写真)はあったのでしょうか。

西間木:一辺倒になりたくなかったというか。何かに縛られずに、いろんな楽曲にチャレンジしていこうと思っていました。このバンド自体、海宝直人の表現力を生かすためにはどうしたらいいかということを考えてきたところもあって、これまでもいろんな楽曲をやってきたんです。ライブでもそうしてきました。だから、アルバムもそのままで。

小山:1枚目にしてベスト盤みたいな感じかなあ。狙ったわけではないんですけど、7年分のコンセプトアルバムっぽくなった。一つひとつの曲が、いろんな楽曲にリンクしている。西間木君が作った曲と海宝君が作った楽曲の相性がいいのもあるし、こうしようって作っているわけではないからバラバラなのかなと思えば、そうじゃない。絶妙なんだよね。

西間木:ずっとやってきたなかでバンドの音も変化して、ここにきてようやく固まった……というわけじゃないんだけど、「これがシアノタイプの音、シアノタイプじゃなければ出せない」と自信を持って言える音になってきたなと感じるところはありますね。

――それは、どういった音なんでしょうか?

西間木:……自分でそう言っておいてですけど、難しいんですよね。一言では言い表せない音(笑)。僕ら3人は3者3様で、それぞれ違った音楽のバックグラウンドがあるんですが、それぞれ楽曲に向き合い、バランスを考えながら、歌と楽曲に寄り添うことができるんです。3人の個性を混ぜ合わせるバランスは楽曲によって変わるので形容しづらいんです。自分たちでもずっとディスカッションしてるんですよ、なんかいい表現方法がないかなって。

小山:それは、「シアトリカル・演劇的な世界観で創り上げるロック……」

海宝:(目の前にある資料を)読んだね!

――読みましたね(笑)。