ウルトラマン『侵略者を撃て』トーク&上映会にバルタン星人乱入

スペシウム光線について語る2人

飯島監督「ハードが発達しすぎてやりにくいところもあるのでは?」


 上演後には飯島監督が登場。監督は脚本も担当していたのだが「最初は台詞を言うつもりで脚本を書いていたのに、途中から口が動かないと言われた」などと初期の苦労を明かす。

 最後は2人そろってのトークとなったのだが、ここではスペシウム光線のポーズの誕生秘話も語られた。

 古谷曰く「監督に“これからこのポーズをずっと使いますか?”と聞いたら“ウルトラマンは武器がないのでずっとやります”と言われた。では形を固めなければ思って、家に帰って三面鏡の前で毎日300回も400回も練習した。あらゆる方向、スピード、形を自分の中でイメージして今の形ができた」とのこと。また「最初が飯島監督でよかった。他の人だったら僕はできなかったかもしれない」などと当時の撮影現場における飯島監督への信頼感の大きさも口にした。

 当時の撮影現場は予算の都合や製作日程のタイトさなどからスーツアクターにもスタッフにもハードな現場だったよう。カメラの動きを工夫して、コマ送りに見せたりといった工夫も駆使しての撮影だった。飯島監督は「CGとか何もないところで撮らなければいけないのは大変だった」と振り返りつつも「逆にハードが発達しすぎてくると、いろいろやりにくくなっているところもあるのではと思う。光線合戦をやるとだんだん大げさになってきちゃって、大変ですよ(笑)。(当時は)うまい技術や名人芸のような面白さがあって、スタッフも楽しんでいた。最近やっていないから、今のハードのことは言えないけど、便利になりすぎるとなかなか夢を広げるのは難しいんじゃないかと思う」などと話した。