長期化する香港デモ。在日香港人が記者会見で「海外からの関心」訴え

会見に出席したチェンさん。終始穏やかな口調で質問に答える。
激しさ増すデモへの見解

まず、6月9日に香港で起きた100万人デモから現在に至るまで、在日香港人の視点で時系列を振り返った。出席者の男性・チェンさんは「デモ開始当時の主張はひとつのみ、逃亡犯条例改定案の撤回です。平和的なデモでした」と語る。その一方で、政府が大規模デモの訴えに応じなかった点を指摘し、「政府が反応しなかった以上、自分たちのことは自分たちでやるしかありませんでした」と激しさを増したデモについて理解を求めた。

また、現在まで長期化する背景を出席者の女性・シャウさんは「警察の対応への不満」だと説明。その根底にある香港政府の構造を指摘した。現在、香港警察を指揮する政府トップの行政長官は、1200人からなる選挙委員会で選出される。この人数は有権者のわずか6%に過ぎず、さらにその構成は親中派が大半を占める。こうした状況の下では、警察の体制改善だけでは不十分だとし、香港市民の民意を反映した「真の普通選挙」の必要性を訴えた。