『スタンフォード式 最高の睡眠』西野教授が語る「睡眠のメカニズム」

西野教授は現在「睡眠」にまつわるさまざまな事業にも携わっている
 こうした「睡眠のメカニズム」を利用すれば、ある程度は「睡眠」をコントロールすることが可能となる。

西野「たとえば、日本人には半身浴という習慣があるので、それを入眠に利用する。体温にはいったん上がった後に下がる性質があるので、40℃のお風呂に15分入ると深部体温がおよそ0.5℃上がって、元の状態に戻るまで約90分かかります。入浴後の約90分後には風呂に入らない状態よりも体温が下がるので、そのタイミングで眠ると寝つきが良くなって、実際に深い睡眠が訪れます」

 とはいえ、やはり「睡眠の質」を向上させるには、基本的なことが重要なのだとか。

西野「睡眠はとても繊細なもので、外部の環境やストレスなど、さまざまなことに影響を受けやすいんです。ですから生活のメリハリも大事だし、不安や緊張を取り除いたり外部の環境を整えることも大事。たとえばお酒やカフェインは良くないし、眠る直前に食事を食べることも良くないです。キャッチーなコピーのほうが受けるから“生活習慣を変えないで良い睡眠を”などとも言われますけど、やっぱり生活習慣は大切ですよ(笑)」

 現在は“脳が眠れる枕”の開発や“最高の仮眠室”の監修など、「睡眠」にまつわるさまざまな事業にも携わる西野教授。せっかくの新生活、西野教授のアドバイスをヒントに、ぐっすり眠って最高のパフォーマンスを発揮したいものだ。

(了)
日本人の「睡眠」に警鐘『スタンフォード式 最高の睡眠』西野教授【インタビュー・前篇】
https://www.tokyoheadline.com/491402/
<<< 1 2 3