新型コロナ、もしも家族が感染したら? 消毒は? 医師に聞く

 新型コロナウイルスの感染拡大が全国で続いている。最近では家族間や親族間で感染する事例が増えているというが、もしも家族に感染が疑われる場合、家庭では何に注意してどう過ごせばよいのか。公益社団法人東京都医師会の感染症担当である角田徹副会長にポイントを聞いた。
家族に感染が疑われる場合、家庭で注意することは?
 新型コロナウイルスに家族間で感染するケースが増えています。もしも家族に感染が疑われる場合、家庭ではどんなことに注意すればよいのでしょうか。

角田徹(以下、角田)「まず、家庭内に感染者がいる場合はなるべく部屋(居住空間)を分け、共用部分は消毒のうえ極力触らないように、換気も定期的に行ってください。患者さんの便にもウイルスが含まれるといいますから、できればトイレも分けていただいたほうが良いのですが、難しい場合はきちんと消毒することです。次に、家族の中で感染者と接する人を決めて、ご本人だけでなく家族全員がマスクをつけ、こまめに手を洗いましょう。感染者本人が外出しないことはもちろん、家族の中でも特定の人だけ接するのが原則です。汚れた衣服やシーツ、タオル類は洗濯し、ゴミは密閉して出してください。

 大事なことは、新規感染者のうち2割程度は重症化する可能性があります。ですから朝晩の検温と、咳がひどくなったり呼吸が早くなったり息苦しくなるなど、症状に変化があった場合は必ずかかりつけ医か指定の窓口に連絡してください」

 消毒という話が出ましたが、感染者が触れた部分にはこまめな消毒が必要ですか?

角田「感染者の飛沫(しぶき)が皮ふにつく分には手を洗えば問題ないのですが、粘膜(目、口腔内、鼻腔、気管など)につくとウイルスに感染してしまいます。ですので、飛沫が飛び散るような場所や直接触る場所は消毒すること。あと、食事は必ず別にして、近接に会話する場合もお互いにマスクをつけて必要最低限にしてください」
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