ステイホームのおうち時間で「コーヒー需要」が増加? 専門店に聞いた【今日のおうち時間】

5月17日まで特別価格で提供される『1weekコーヒーバッグセット』
 丸山珈琲ならではのコーヒーへのこだわりを教えてください。

鈴木「コーヒーのおいしさにはすごくこだわっています。たとえばコーヒーバッグでは、使うコーヒーの銘柄、焙煎度合、粉の量、おすすめのコーヒーレシピなどにもこだわり抜いています。豆の買い付けにもこだわっていて、よくバイヤーの丸山(健太郎社長)が言うのは『素材が一番大切だ』ということ。コーヒーのおいしさを決めるうえで農家さんが一番重要だと考えていて、通常であれば年間150日以上は各国を訪問して、生産者さんとの信頼関係を築いてより良いものを買い付けています。

 少しテクニカルな話をしますと、最近ではおいしさにもグローバルスタンダードが出来上がっていて、カッピングという手法で8項目の味わいにそれぞれ点数を与え、スペシャルティコーヒーと呼ばれるのは100点満点で80点以上のものです。さらに95点以上など、年に一度あるかどうかという希少な豆も扱っています」
昨年11月にオープンした「丸山珈琲エキュートエディション渋谷店」(撮影:堀田真央人)
 コーヒーバッグだとすごく手軽に淹れられて、しかもおしゃれですよね。なぜこういった形のコーヒーに?

鈴木「渋谷スクランブルスクエアにショップをオープンすることになって、渋谷ならではの独自性があって若いお客様に喜んでもらえる商品を作れないかなと思いました。高品質な紅茶専門店でもティーバッグ市場が伸びている中で、コーヒーバッグのブティックのような空間ができないだろうかと考えたのがきっかけです。

 最初はなかなかコーヒーの味わいが出ず、使う粉の量や粒の細かさの設定などに試行錯誤しました。紙の質によっても味の出方が変わるのですが、目を粗くすると微粉が出てしまったり、紙を厚くすると今度は味が出なかったり、折り合いをつけるのが大変でした。味わいのコンセプトを決めて、そのイメージに近いシングルオリジン(単一の農園や品種、生産処理方法のブレンドされていないコーヒー豆)を当てはめ、味を表現するような色とデザインのパッケージにしました。おかげさまで今までコーヒーを飲んだことがない方やオフィスで飲むコーヒーのほか、ギフトとしても手に取っていただいています」

 コーヒーバッグをおいしく淹れるポイントを教えてください。

鈴木「もしキッチンスケールがあったら、お湯の量を計量していただくと安定した味わいが楽しめます。沸かしたてのお湯で淹れていただくと、より味がしっかり出やすくておすすめです。焙煎したてで製造して窒素を充填しており、お湯を注ぐとコーヒーの粉が膨らんでしまうので、最初は少量のお湯で30秒くらい蒸らしていただくと、さらにしっかりした味が出ます」