新型コロナによる「不測の事態」が日本にもたらした良い習慣
「デマ情報」によるリテラシーの見直し
「トイレットペーパーが足りなくなる」とSNSで発信された情報が、確証のないデマ情報であったとして大きく報道された。在庫は十分にあったのに、デマによる買いだめであっという間に品薄状態となった。
今回大きく異なったのは、この情報が「デマであった」ということも大きく報道されたことだ。ネットでも「確実性のない情報を信じてはいけない」ということは度々言われてきていることではあったが、今回はニュースでも大きく取り上げられ、中年以降の世代でもネット発のデマが世間を騒がせたことが知れ渡った。
これにより、ニュースなどでも再度「情報の取捨選択」が喚起された。SNSでの個人的な発信は信ぴょう性に欠ける可能性があるため、情報にエビデンスがあるかをしっかりチェックすること。ユビキタス社会を生きる我々にもとより必要なはずのスキルだ。今一度、ネットでの発言をすぐに信じ込まず、自分でも実際に検索してみたりして、情報リテラシーを高く持つクセをつけていこう。
誰でも利用できる福祉制度などの再確認
経済界にも深刻なダメージが出ており、一部業界ではすでに実質リストラなども始まっている。「来月を生きるお金がない」という人の発言もネットでは目立つがこれを機に誰でも利用できる、区や国などの福祉制度を確認してみてほしい。
例えば現在、コロナウイルスの影響による休業や失業で生活資金に悩む人々のために、市区町村の社会福祉協議会で「一時的な資金の緊急貸付」が行われている。据置期間も償還期限も通常より大幅に伸ばされており、無利子で保証人不要だ。国からの現金の給付を求める声も大きいが、まずは目の前の生活のために、実際自分に用意されている制度を見直しておくのも大切だ。知っておけば、また同じようなことになった時も焦らずに済みそうだ。