生け花で前向き志向の効果も。コロナ禍こそ始めたい、おうち華道キット

写真左から、作品正面と側面。誰でも上手に生けられる3つのポイントとは?
生け花には3つの役割

 準備ができたら、次はいよいよ生け花へ。今回は、5月らしいピンクのカーネーション、黄色のスプレーカーネーション、キイチゴ、スターチス、ヒペリカム、かすみ草の6種類が届いた。色も長さもばらばらな花達をどう生けたら良いの?と悩んでしまいそう。実は、生け花には、それぞれ「主役」「脇役」「舞台」の3つの役割分担がある。

 今川先生によれば、生け花は、メインのお花となる「主役」、主役を引き立たせたり、主役にないものを補ったりする「脇役」、そうした花々たちをまとめ、全体像を表現する「舞台」の役割に分けられ、初心者はそれらを意識することで上手に生けられるそう。今回は、ピンクのカーネーションを主役に、スプレーカーネーション、スターチス、ヒペリカム、かすみ草を脇役、キイチゴを舞台に据え、風に揺られる新緑や春の季節感を表現した。

 はじめに、主役のカーネーションを中心に挿して、位置を決めたら、周辺に黄色のスプレーカーネーションをゆったりと。これだけでも、主役のカーネーションが生き生きと引き立つのがわかる。さらに、足元にはみずみずしいキイチゴの葉、スターチスを生けて、春の季節感を出す。キイチゴの葉はジグザグした茎も個性的で魅力なので、高さを出して使うことで軽やかな動きが出せそう。そして、ふんわりと可愛らしさのあるかすみ草でボリュームを出し、最後に、アクセントとして赤色のヒペリカムで作品全体を引き締めれば、完成!