新型コロナ「次亜塩素酸水」風評にNO!普及啓発団体が安全性をPR

三重大学大学院生物資源学研究科の福﨑智司教授
 90立方メートルの無人・閉扉・気流攪拌なしの会議室で弱酸性次亜塩素酸水溶液(pH5.8、50ppm)を2時間超音波噴霧した際の事例では「噴霧口は床から約1m、噴霧機から約2mの地点で床面から天井に向けて濃度を測定した結果、床面で20ppb、天井に近い270cm地点では7ppbです」と発表、基準値に比べた濃度の低さを訴えた。過剰噴霧を想定した測定でも、約120ppbで濃度が一定するという結果を報告。噴霧微細粒子および気体状次亜塩素酸のインフルエンザウイルスに対する不活化も効果が出ていると主張した。

 その後も北海道大学の玉城英彦教授による新型コロナウイルス不活化に関する実証試験、帯広畜産大学による同様の検証試験の結果報告、東京工業大学の奈良林直特任教授によるフィルタベント設備の技術を利用した大容量空間噴霧システムの開発について、さらに米環境保護省(EPA)で3月31日付の暫定版で次亜塩素酸を含む8種の適合消毒薬を認定、これを米疫病予防管理センター(CDC)が使用するなど海外での次亜塩素酸水溶液の採用例を紹介。

 質疑応答で改めて越智代表は「今までにO157や鳥インフルエンザ、ノロウイルス、新型インフルエンザに対して極めて有効であったことは事実として世界中が認識し、多くの学術発表がされている。新型コロナウイルスにも有効ではないかという期待感の中で今回、経産省の有効性評価が途中の段階で効果がない、有害であるといったまったく根拠のない報道が流れてしまった」と憤る。福﨑教授は安全性について「第2類の医薬品に定められている次亜塩素酸ナトリウムには、60000ppmと10000ppmの濃度があり、当然ながら直接人体に触れると皮膚の損傷等が起こります。しかしpHを上手く制御して使うと人体に影響はないけれど、微生物には殺菌効果がある液性に変えることができると1950〜60年代から学術発表されている。そういったものを上手く利用しているのが現状の(次亜塩素酸水溶液の)技術であると考えていただければ」と補足した。
「次亜塩素酸水普及促進会議」ホームページ
https://jia-jp.net/
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