築地跡地の売却をストップ。利益を生み出す都有地として確保【小池都政を振り返る】
現在、築地市場の跡地は駐車場となっている(写真:西村尚己/アフロ)
築地市場の跡地はどうするべきか
この問題については築地の跡地利用についての問題もある。
同所はまずは東京オリンピック・パラリンピックでは駐車場として使用されることとなっている。その後は「築地のポテンシャルを生かし、魅力と付加価値を高め、東京の持続的成長につなげていくこと」を目的とした再開発を計画している。
一時はカジノを含めた統合型リゾート施設(IR)の誘致なども噂されたが、一番の問題は都有地として恒久的に利益を生み出していくための開発を行うのか、それとも民間に売却し、そこで売却益を得るのかということ。
石原都政時代から民間への売却が有力視され、現在では新型コロナウイルスによるさまざまな給付や融資で都の財政が圧迫されるという観点から、改めて売却を主張する声がぶり返している。しかし小池氏が今回の政策の中で「稼ぐ東京」という言葉を盛り込んだように、小池都政では都有地として開発を進めていく方針のよう。
もっとも、今年に入ってからの新型コロナウイルス問題で人々の生活様式が一変する可能性もあり、開発の方向性はまた改めて議論されることになりそうだ。