全日本プロレスの秋山準が7月1日付でDDTにレンタル移籍【DDT】

バックステージで現在の心境を語った秋山(中)

「実質、全日本での僕の役目は終わったのかな」というところでオファー


 バックステージでは高木社長は「コロナの時期で興行もできてない状況のなかで、DDTとしてもこの時期にプロレス、レスリングを見つめ直すいい機会だと思い、秋山選手にお願いしてゲストコーチ並びにレギュラー参戦していただいたが、反響が大きく、選手にもすごく刺激になっていて、いろいろな部分を吸収したい気持ちが強くなってきて、私自身も秋山さんの歴史と伝統をDDTに吸収できるものは吸収したいと思った。そのなかでもう少し踏み込んだ形で参戦していただけないかなと。レンタル移籍というのはその流れのなかでできた話で、秋山さんもDDTのリングですごく生き生きとしていらっしゃったので、ダメ元で秋山さんと福田社長にお願いしたところ快く了承していただけた。来ていただいたからにはすべてを我々に伝えていただきたいと思っておりますので、盛り上げていただきたい」などとコメント。

 秋山は「去年、社長、取締役解任となり、唯一自分で若い子たちに教えることを続けていたが、去年の年末に福田社長から“TAJIRI選手が今後は教える”ということがあり、実質、僕の役目は終わったのかなというところで、タイミングよく高木社長からこういうお話をいただいた。また今日も当たる竹下選手もそういう気持ちでいてくれると。僕に断るものは何もなく、ぜひやらせていただきたいと。福田社長にもその話をしたところ、ぜひということでこういう形に至りました。今後、DDTのファンの皆さんの前で、僕の持っているものすべてを選手もそうですけど伝えていければと思います」と話した。さらに「この年になって、まだ必要としてくれるところがあるということでうれしかった。伝えるものって、あとは自分で考えていくことだと思う。僕はいつも言っているんですけど、王道というのは(ジャイアント)馬場さんのものであって、僕のものではない。それは今の全日本の選手の中でも“オレたちが王道だ”って言える人は誰もいないと思うんですよ。俺がそうじゃないんだから。だから自分たちの道をしっかり作っていってもらいたいと思います」と新たな戦場に思いをはせた。

 なお、今後の全日本への参戦について、秋山は「レンタル移籍とはいえ、DDTの人間なので、オファーをいただければ、そのときに考えるということです」と答えた。