テニス BEAT COVID-19 OPEN『withコロナ』【アフロスポーツ プロの瞬撮】

 スポーツ専門フォトグラファーチーム『アフロスポーツ』のプロカメラマンが撮影した一瞬の世界を、本人が解説、紹介するコラム「アフロスポーツの『フォトインパクト』」。他では見られないスポーツの一面をお届けします。
撮影/文章:西村尚己(2020年7月1日〜3日 BEAT COVID-19 OPEN)
コロナ禍のなか、選手とファンが一緒になって安全・安心な新しいスタイルのスポーツイベントを作り上げていく。

その先駆けとなる無観客のテニス大会が今月上旬に兵庫県三木市で開催された。

その名も“BEAT COVID-19 OPEN”と銘打たれた本大会には、国内トップクラスの男女各10名がシングルスに参戦。

ファンはインターネットのライブ配信で観戦し、大会の運営費や選手への賞金など必要な資金は多くの人たちの協力のもとクラウドファンディングで集められた。
そして徹底した新型コロナの感染予防策が実施された。

例えば、選手へのPCR検査、私たち報道関係者も含むすべての入場者への大会前後2週間(合計1か月間)の健康モニタリングの義務付け。
会場内では選手との接触を避けるためのアクセスエリアや動線の制限。
コート上では試合前のベンチの消毒、試合中のボールパーソンの手袋着用や選手へのタオルの受け渡し禁止、試合後の選手同士の握手の禁止などきめ細かな対策が講じられた。

最も象徴的だったのは大会を締めくくる表彰式でのワンシーンだ。
通常行われる主催者から優勝者へのトロフィーや賞金の目録の手渡しは行われず。

女子優勝の加藤未唯はコート中央のテーブルに置かれたトロフィーを、
男子優勝のダニエル太郎はドローンが運んできた賞金の目録をそれぞれ少し戸惑いつつも笑顔で取り上げた。

ユーモアさえ感じてしまうほどの徹底的な新型コロナ対策。

“安全・安心を守りつつ、選手そしてファンが楽しめるスポーツイベントを何としても成功させたい”
主催者をはじめスタッフ等大会関係者の熱い想いが伝わってきた。

“withコロナ” 

スポーツ界の挑戦はこれからも続く。


■カメラマンプロフィル
撮影:西村尚己

1969年、兵庫県生まれ。大阪大学大学院工学研究科修了。
人間味あふれるアスリートの姿に魅せられ、学生時代にスポーツ写真の世界と出会う。
大学卒業後は、国土交通省に勤務しながらアマチュアカメラマンとして活動するも、どうしてもプロの世界で挑
戦したいという想いが募り、2016年にアフロスポーツに転職。
現在は国内外のスポーツを精力的に撮影し、人間の情熱や鼓動、匂いなど五感で感じとれる作品づくりに励む。
2007年 APAアワード写真作品部門 奨励賞
2013年、2015年 写真新世紀 佳作 ほか

★インスタグラム★
https://www.instagram.com/naoki_nishimura.aflosport/
アフロスポーツ

1997年、現代表フォトグラファーである青木紘二のもと「クリエイティブなフォトグラファーチーム」をコンセプトに結成。1998年長野オリンピックでは大会組織委員会のオフィシャルフォトチーム、以降もJOC公式記録の撮影を担当。
各ジャンルに特化した個性的なスポーツフォトグラファーが在籍し、国内外、数々の競技を撮影。放送局や出版社・WEBなど多くの報道媒体にクオリティの高い写真を提供し、スポーツ報道、写真文化の発展に貢献している。

■アフロスポーツHP
https://sport.aflo.com
https://www.aflo.com
■Facebook
https://www.facebook.com/aflosport
■Instagram
https://www.instagram.com/aflosport
■Twitter
https://twitter.com/aflosport

フィギュアスケート 青木祐奈 『もう一度』【アフロスポーツ プロの瞬撮】
織田信成【アフロスポーツ プロの瞬撮】
なでしこジャパン 国際親善試合 コーナーキックをどう撮るか 【アフロスポーツ プロの瞬撮】
バスケットボール 渡邊雄太『I’ll be back in no time.』【アフロスポーツ プロの瞬撮】
千葉ジェッツ・素晴らしいチーム【アフロスポーツ プロの瞬撮】
車椅子バスケ 名もなき選手の引退試合【アフロスポーツ プロの瞬撮】