蛭子能収がテレビ番組で公表「レビー小体型認知症」はどんな病気?
「レビー小体型認知症」の検査と診断は?
かかりつけ医では主に「長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)」を行います。そのほかにMRIや脳血流SPECT(スペクト)などの画像検査があるため、地域の認知症疾患医療センターに紹介して診断してもらいます。
「レビー小体型認知症」の治療は?
認知機能の低下や変動、幻視や幻覚などの症状にアルツハイマー病の治療薬、パーキンソン症状にはレボドパ製剤など、現れる症状に合わせた薬物療法を行います。「レビー小体型認知症」の人は抗精神病薬への感受性が高いと言われ、複数の治療薬の作用が拮抗することもあります。そのため服薬管理をしっかり行い、症状が悪化した場合はすぐに担当の医師に相談してください。
残念ながら「レビー小体型認知症」を完治させたり、症状の進行を止めたりすることはできませんが、重大な事故が起こらないように配慮しながら、なるべく普通の生活を保っていただくことが進行を遅らせることにもつながるのではないでしょうか。
「レビー小体型認知症」が疑われたら?
怒りっぽくなる、おかしなことを言う、異常行動やレム睡眠行動障害などが現れたら近くのかかりつけ医に相談してください。本人が受診を拒否する場合もあるので、かかりつけ医の協力を得て受診につながるよう連携することも大切です。「もの忘れ外来」など専門外来を持つ医療機関もあります。
また、福岡県の久山町で長年にわたって行われている「久山町研究」という生活習慣病の疫学調査があり、認知症を予防するうえで糖尿病および高血圧の適切な管理と、運動、禁煙、主食に偏らない野菜が豊富な日本食に牛乳や乳製品を加えた食事が有効なことが分かっています。