プロ野球とJリーグが観客数「原則5000人」の緩和を要望
国をまたぐ移動も負担に
元世界ランク1位の大坂なおみが出場したテニスの全米オープンは、感染対策を厳重に講じた上で開幕。選手はPCR検査を受けて会場入りした後、48時間以内に2度目、その後は4日ごとに検査を受けた。選手は食事・ショッピング施設などが入る隔離された専用エリアで常に行動。外部に出る際は許可が必要だった。
サッカーの国際大会は決勝以外、ホームアンドアウェー方式で実施されることが多いが、欧州チャンピオンズリーグの場合は8月12~23日、リスクを避け一発勝負とし、ポルトガルの首都リスボンにある2つのスタジアムに8チームが集って、準々決勝から決勝までを行った。
国際大会出場をめぐっては、国をまたぐ移動も選手の負担となる。米国はプロの海外選手を入国制限の適用外とするが、約160の国・地域を入国拒否の対象とする日本は入国を認めても2週間の待機を求める。
8月20~23日の女子ゴルフのAIG全英女子オープンに出場した日本の渋野日向子が大会後、そのまま米国ツアーに参戦予定なのは、帰国すれば自主隔離が必要との事情もあるとみられる。一方、昨季国内賞金女王の鈴木愛は「日本にいるほうが感染の確率は少ない」とし、年内のメジャー回避の意向を示した。
11月に愛知、岐阜県で予定されていた自動車の世界ラリー選手権のラリー・ジャパン実行委員会は8月19日、「数百人規模の外国人選手や関係者を入国させる見通しが全く立たない」として開催断念を発表した。
国際柔道連盟(IJF)が8月17日に発表した規定は、開催地到着の5日前までに2度のPCR検査を受け、陰性だったとの診断書提出を義務付けるなど、厳格な内容。日本は12月にグランドスラム(GS)東京大会を控え、全日本柔道連盟の金野潤強化委員長は「運営は非常に大変」と気を揉む。
国際スケート連盟(ISU)は10月開始のグランプリ(GP)シリーズ全6戦について、出場者を地元選手や、開催国に拠点を置く選手などに制限する方針。