小池都知事に聞く「東京大改革2.0で選ばれる東京にしていきたい」
新型コロナウイルス対策のためにこの半年、東京のリーダーとして陣頭指揮をとり、収束のために奔走し続けている小池百合子都知事。7月の都知事選では次点の候補者に圧倒的な差をつけて再選され、小池都政は2期目に入った。新型コロナウイルス対策、東京2020大会などトピックも豊富。都知事に聞く。
(撮影・蔦野裕)
オリンピック・パラリンピックはコロナに打ち勝つ証し
——7月の都知事選を経て、知事として2期目。第1期の4年間をどのように受け止めていらっしゃいますか?
あっという間に4年が経ちました。この期間で東京をとりまく環境だけでなく、世界情勢が大きく変わりました。コロナという数カ月前は姿かたちも見えなかったものが東京を、そして世界を揺るがしています。
都知事となり、東京を大改革するということを申し上げました。都民を第一に考えるべきだという都民ファーストの精神、情報公開の徹底、賢い支出(ワイズ・スペンディング)という3つの柱のもとで、ペットの殺処分ゼロについてはいち早く達成、待機児童の問題は4年間で約6200人減少と過去にない大幅減など政策を進めました。また無電柱化もセンター・コア・エリアではほぼ完了。テレワークは、ここにきて一気に進み、今は後戻りしないようなサポートが必要だと考えています。今後も3つの柱はそのままに、これまでできたこと、引き続き行っていくことをしっかりと進め、世界の中の東京として、選ばれる東京へと改革を続けます。これが、東京大改革2.0です。
——2期の大きなトピックに東京2020大会があります。
1期の大きなテーマはオリンピック・パラリンピック、東京2020大会の開催と成功でしたが、残念なことに1年間延期になってしまいました。ただそれは1年後の希望と考えて、コロナに打ち勝つという証しにしたい。
——東京2020大会は今後、どのように進んでいくのでしょうか?
今年4月にIOC(国際オリンピック委員会)でエグゼクティブ・プロジェクト・レビューがありました。ここで大会の経費はできるだけ最適化・合理化して延期にかかるコストの削減を図ろうということで、IOC、国、組織委員会と認識を共有しました。6月にロードマップも報告され、安全安心な大会の実現に取り組んでいく点で関係者は一致しています。都としては、1年後の安全、安心な大会の実現に向けて、関係機関と連携して取り組んでいきます。