いよいよ開幕のSSFF&ASIA2020!CG部門もハンパないぞ!【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】

こんにちは、黒田勇樹です。

仕事はなんとか前に進んでいるのですが、私生活がずるずるの黒田です。まあ、よくあることなんですけどね。

先日、TOKYO MXの「妖ばなし」で放送していただいた「はらだし」が現在、YouTubeで期間限定公開中です。お見逃しの方はぜひ!

今回は鑑賞記です。相談も受付中なので、こちらもぜひ。

では始めましょう。
黒田勇樹
 今回は今日から開幕するSSFF&ASIA2020・CGアニメーションプログラムから2本の作品を観させて頂きました。

 まず1本目は、クリエイティブスクール・デジタルハリウッド主催のDIGITAL FRONTIER GRAND PRIX 2020 でベストCGアニメーションアワードに輝いた「dro:p」。

 1997年生まれの監督が卒業制作として作った作品ということなのですが、俺コレ、ピクサーの映画の前後に流れても何の違和感も感じないと思う!

 こんなクオリティの作品が、学生の卒業制作として作れてしまう時代になったのですね…。
 モチーフや背景が「日本のレトロな風景」を多用しているのも、逆に“今後世界を目指しているな”というグローバルな視点がとてもいい。
 オチというかサゲというか、ラストも、言葉遊びに見せながらとても哲学的で素晴らしい作品でした。

 もう1本は「忘れられない(原題:Memorable)」
 こちらは1965年生まれで、めちゃめちゃキャリアのあるフランス人監督のアカデミー賞にもノミネートされた作品。
 画家の老人の物語なのですが、ストーリーの重厚さもさることながら、各場面に出てくる「名画をモチーフにしたカット」が、本当に凄い!
 ストップモーションアニメ、一昔前で言うクレイアニメの手法で撮られていると思うんですが、もう質感が凄すぎてゼロからCGでモデルを作ったのか、最初は粘土の人形を実写で撮影して編集したのかもわからないぐらいリアル!

 日本人の若者から、フランス人の玄人監督作品まで、この幅広い人材が「“現代(と、書いてイマって読んでくれ!)”」に向けて作った、最先端のクリエイティブが観れちゃう。

 僕は大体、映画祭に行ったら、骨の髄までしゃぶりつくそうと、予定を組みまくって“最高の本数観れるスケジュール”を組むんですが、このSSFF&ASIA2020は“短編”の映画祭なので…

 とんでもない本数観れちゃうぞ!!!

 長くても短くても1本は1本。「上映時間」って、あくまでも作品の要素の1つであって、“長編か短編か”で、クオリティや満足度が変わるわけではなく、“アクションかラブロマンスか”、“洋画か邦画か”みたいな定義の違いなだけだと思うんですよね。

 映画好きの皆様、多様な監督たちの、真っすぐストレートを沢山ぶち込まれるチャンスです!
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黒田勇樹(くろだ・ゆうき)
1982年、東京都生まれ。幼少時より俳優として舞台やドラマ、映画、CMなどで活躍。
主な出演ドラマ作品に『人間・失格 たとえば僕が死んだら』『セカンド・チャンス』(ともにTBS)、『ひとつ屋根の下2』(フジテレビ)など。山田洋次監督映画『学校III』にて日本アカデミー賞新人男優賞やキネマ旬報新人男優賞などを受賞。2010年5月をもって俳優業を引退し、「ハイパーメディアフリーター」と名乗り、ネットを中心に活動を始めるが2014年に「俳優復帰」を宣言し、小劇場を中心に精力的に活動を再開。
2016年に監督映画「恐怖!セミ男」がゆうばり国際ファンタスティック映画祭にて上映。
現在は、映画やドラマ監督、舞台の脚本演出など幅広く活動中。

公式サイト:黒田運送(株)
Twitterアカウント:@yuukikuroda23