新型コロナは私たちと「住まい」への価値観をどう変えたのか『SUUMO』編集長に聞く

住宅情報サイト「SUUMO」の池本洋一編集長
住み替えニーズは上昇傾向。アフターコロナでも住まいに目が向く?

「SUUMO」では、新型コロナの蔓延とともにPV数が日々上昇しているという。それだけ、人々が住まいの住み替えに注目しているということだ。

「割安戸建、中古物件、賃貸、新築マンションも軒並みPVが上昇しています。特に注目しているのは逗子や葉山といったリゾート地の中古物件。このあたりの物件購入には、二拠点生活……デュアルライフを検討する人のニーズも含まれていると考えられます」

二拠点生活を考えるような人々は、従来の別荘というとお金持ちやリタイアシニア層のイメージが強いが、最近では20~30代の若者や、世帯年収800万未満の一般の方にも普及しつつあり、
長い目で見ると大きなトレンドになっていくことも考えられる。

「ウィズコロナ中も結局人々が東京から動いていないことを考えると、長い目で見ると都市部への人口集中は続き、都心の資産価値は多少の浮き沈みはあっても堅調でしょう。そうなると都心に1つコンパクトな面積でも良いので資産を持ち、逆に広さや非日常性を求めて、リゾートエリア、あるいいは田舎にもう一つ持つ選択肢はアリだと思います。

アフターコロナ後は東京も”いつもの”暮らしに戻っていくことが考えられますが、一部IT企業などでは部分的なテレワークが続行することも考えられます。一度得た快適な働き方は不可逆性があります。コロナが落ちついても職住融合の動きは変わらず、選ぶ間取りや広さに影響を与え続けると思います。」

”いつもの暮らし”がいつ戻ってくるか分からないうちは、自宅で過ごす時間もまだまだ長いだろう。今の家に不満を感じるなら、池本氏の意見を参考に、住まいの住み替えを堅実に検討してみよう。


(取材と文・三九二汐莉)
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