エンタメ業界における“ニューノーマル”とは? BEYONDコロナに向けた次世代エンターテインメント
経済産業省商務情報政策局コンテンツ産業課長の高木美香氏
一木「仕組みを活用いただいている側としてはいかがでしょうか」
高木「ご活用いただいてありがたいと思っています。私はコロナで世界がフラットになった面もあると思っておりまして、皆同じ条件でいま戦っているわけですね。すごく有名なアーティストでも海外公演に行くことはできない。そういうチャンスを生かしてオンラインで何をできるかというのは大事だと思います。ただオンラインの競争も激化しており、消費者も目が肥えてきたり、飽きてきたりというのがあると思います。そこは難しいところですね」
一木「今年はa-nationのオンライン配信もありました。そこで見えた課題や今後の展開は」
山中「まずオンラインに舵を切った理由として、コロナの影響で“フェス・イベントの意味ってなんだろう”ということを考えるタイミングになりました。アーティストにとってフェスに出る大きな意味の一つとして、自分のファン以外にどれだけ見てもらえるかということだと考えています。その意味において、オンラインとは相性がいいのではと考えたんです。オンラインにすることによって、今まで見た事のないお客様や海外のお客様にも積極的にプロモーションすることができる。また課題としては、見る側の環境も大事だということが分かりました。購入経路を見ますと、7割がスマートフォン、3割がPCだったんですね。多くの方々が長い時間携帯電話で視聴しているとも予想できる。Wi-Fiや通信環境、アーティストが伝えたい迫力や音をなかなか伝えきれないという課題も見つかりました。これからはいかに気軽に大画面や家庭内でストレスなく視聴できる環境をプラットフォーマー側が整えることができるのか、これがオンラインLIVEが普及する上で課題の一つになると思いました。また食わず嫌いというのもあると思います。リアルで来て下さっていた方ほどオンラインに対しての抵抗があるのかなとも感じています、今回多くの方が初めてa-nationを見たという方でした。今まで見て下さった方を置いてしまっているところも感じているので、リアルとオンラインそれぞれの楽しみ方を提供していけるかで今後の広がり方も変わるのかなと感じてもいます」
一木「オリンピック・パラリンピックが延期になる中、エンターテインメントの再生に向けた考えは何かお持ちですか」
高木「社会の縮小ムードはあると思っています。ただ色々と行動制限をかける中で、様々なストレスがどんどん蓄積していくと思うので、オリンピック・パラリンピックがひとつ前向きなムードの転換になれば良いと思いますし、こういう時こそのLIVE・エンターテインメントの役割があると思います。最近いくつかフェスやオンラインLIVEを視聴しましたが、やはりみんな求めているんだなというのを実感します。また、オンラインはリアルの代替だと上手くいかないのではと思います。オンラインだからできることをどこまで付加できるかということだろうと思います。a-nationもオンラインになって、他の人のコメントを見ながら視聴できるのも楽しかったですよね。感染を拡大させない範囲で何ができるのかを私共も色々と模索しています」
一木「新しい取り組みとその感触についてはいかがですか」
山中「現時点ではまだないというのが正直なところですね。ただ日本人の強さが本当に発揮出来るのって、頭の中が切り替わった後だと思うんですね。韓国が今ここまですごいのって、BoAや東方神起など日本に最初に来てブレークしたアーティストがいることによって、ほかのアーティストも“日本でブレークできる”という考えを持ってデビューしたと思うんです。きっと今レッスンしている子たちはBTSやSuperMのようにデビューしたら世界的なヒットになるんだというのが、もはやスタンダードな考え方になっていると思うんです。日本ではそういった事例がないので、誰か一人そういった事例を作れたら、きっと圧倒的に強くなれる。コロナがあったからこそ、J-LODの仕組みも活用させて頂き、全力で取り組んで、そういうアーティストを作らなければいけないし、そこを突破できれば日本の明るいエンターテインメントに繋がるのではと思っています」
高木「ご活用いただいてありがたいと思っています。私はコロナで世界がフラットになった面もあると思っておりまして、皆同じ条件でいま戦っているわけですね。すごく有名なアーティストでも海外公演に行くことはできない。そういうチャンスを生かしてオンラインで何をできるかというのは大事だと思います。ただオンラインの競争も激化しており、消費者も目が肥えてきたり、飽きてきたりというのがあると思います。そこは難しいところですね」
一木「今年はa-nationのオンライン配信もありました。そこで見えた課題や今後の展開は」
山中「まずオンラインに舵を切った理由として、コロナの影響で“フェス・イベントの意味ってなんだろう”ということを考えるタイミングになりました。アーティストにとってフェスに出る大きな意味の一つとして、自分のファン以外にどれだけ見てもらえるかということだと考えています。その意味において、オンラインとは相性がいいのではと考えたんです。オンラインにすることによって、今まで見た事のないお客様や海外のお客様にも積極的にプロモーションすることができる。また課題としては、見る側の環境も大事だということが分かりました。購入経路を見ますと、7割がスマートフォン、3割がPCだったんですね。多くの方々が長い時間携帯電話で視聴しているとも予想できる。Wi-Fiや通信環境、アーティストが伝えたい迫力や音をなかなか伝えきれないという課題も見つかりました。これからはいかに気軽に大画面や家庭内でストレスなく視聴できる環境をプラットフォーマー側が整えることができるのか、これがオンラインLIVEが普及する上で課題の一つになると思いました。また食わず嫌いというのもあると思います。リアルで来て下さっていた方ほどオンラインに対しての抵抗があるのかなとも感じています、今回多くの方が初めてa-nationを見たという方でした。今まで見て下さった方を置いてしまっているところも感じているので、リアルとオンラインそれぞれの楽しみ方を提供していけるかで今後の広がり方も変わるのかなと感じてもいます」
一木「オリンピック・パラリンピックが延期になる中、エンターテインメントの再生に向けた考えは何かお持ちですか」
高木「社会の縮小ムードはあると思っています。ただ色々と行動制限をかける中で、様々なストレスがどんどん蓄積していくと思うので、オリンピック・パラリンピックがひとつ前向きなムードの転換になれば良いと思いますし、こういう時こそのLIVE・エンターテインメントの役割があると思います。最近いくつかフェスやオンラインLIVEを視聴しましたが、やはりみんな求めているんだなというのを実感します。また、オンラインはリアルの代替だと上手くいかないのではと思います。オンラインだからできることをどこまで付加できるかということだろうと思います。a-nationもオンラインになって、他の人のコメントを見ながら視聴できるのも楽しかったですよね。感染を拡大させない範囲で何ができるのかを私共も色々と模索しています」
一木「新しい取り組みとその感触についてはいかがですか」
山中「現時点ではまだないというのが正直なところですね。ただ日本人の強さが本当に発揮出来るのって、頭の中が切り替わった後だと思うんですね。韓国が今ここまですごいのって、BoAや東方神起など日本に最初に来てブレークしたアーティストがいることによって、ほかのアーティストも“日本でブレークできる”という考えを持ってデビューしたと思うんです。きっと今レッスンしている子たちはBTSやSuperMのようにデビューしたら世界的なヒットになるんだというのが、もはやスタンダードな考え方になっていると思うんです。日本ではそういった事例がないので、誰か一人そういった事例を作れたら、きっと圧倒的に強くなれる。コロナがあったからこそ、J-LODの仕組みも活用させて頂き、全力で取り組んで、そういうアーティストを作らなければいけないし、そこを突破できれば日本の明るいエンターテインメントに繋がるのではと思っています」