プリプリ王者・坂崎ユカ「イッテンヨンで“怪奇派”の辰巳リカを超えたい」【東京女子プロレス】
2021年のプランも口にした坂崎
2021年は最多防衛記録更新、海外でのタイトル戦実現も誓う
その瑞希戦での激闘を制して、4度目の防衛に成功した坂崎の前に立ちはだかったのが、一緒に同団体に入った同期生の辰巳リカだった。
「(予想は)全然してなかった。最近までタッグのベルトを持っていたんで、こっちを視野に入れてるとは思っていなかったので、“リカか・・・”って思いました。同時に入ったけど、リカはこれからというときにケガして長期欠場。ケガが治って復帰して、“一緒に戦って行くぞ!”という気持ちだったんですけど、違うケガがあったりで、そういのが続いた。本人も悔しかったと思うんですけど、そのなかでリカが感じるもの、リカのファイトスタイルにつながるんですけど、気持ちで負けないって部分を、その期間に鍛錬できたのかなと思う。その間、私はがむしゃらに自信をつけるため、練習、練習、練習っていう感じで。けっこうすぐに道がわかれたのかと思います」(坂崎)
坂崎と辰巳はシングルではこれまで2度しか対戦経験がなく、2018年7月8日(東京・両国KFCホール=東京プリンセスカップ準決勝)以来、2年半ぶりの一騎打ち。プリプリ王座を懸けての対戦は初となる。
「私が悔しかったのは、リカに初シングルで負けてるんです。自分のなかで1回も後ろを向かずに全力疾走してたなかで、リカは欠場があったりで練習できない期間もあったにもかかわらず、結果としては負けてしまった。これでけっこう精神的に崩れて、逃げ出して(魔法の国への修行)、帰ってきたとき、リカとのリマッチで勝って乗り越えられた。やっぱり私のなかでリカはキーポイント。すごくグッと力が入る相手なんで、今回のイッテンヨンも違う感情、ピリッとする感情があります」(坂崎)
タッグでは何度もあたっているが、久々のシングル戦に向け、坂崎は辰巳を“怪奇派”と称したが、「リカ独特の空気感、攻め方があるので、それに向き合いつつ。でも私はシングルでの坂崎ユカで戦って、リカを超えようと思います。リカはやったれ精神があって、人がちゅうちょすることも“やったれ!”という気持ちが強いんです。日常的にも。本当に何してくるか分からない。でも、読めないリカですけど、私ももう怪奇派で、目には目を歯には歯をでいきます」と話した。
辰巳を退ければ、V5達成となるが、来年の目標について、坂崎は「山下の最多防衛記録が9回。それを伸ばす。20回いきたい。それに、海外でいろんな人種の方とタイトルマッチをしてみたい。米国でも英国でもどこでも」と発言。
最多防衛記録を樹立するためには、同団体の強者たちを次々に倒していかなければならないが、坂崎は「リカから防衛したら、次はミサヲですかね。『プリンセスカップ』の仕返しをしないと。ミサヲは努力の人。見えない部分、隠したい部分があって、自分と葛藤があって。それが試合中の策として出てくるわけであって。(小道具などが)卑怯だと思いながら“この作戦はすごい。メチャクチャ考えたんだろうな”という気がするんで、尊敬もあるんで。山下とはイヤですけど、でもまたやりたい。今度はひどい目に遭わせてやる(笑)。また瑞希とやることになったら、そのときはそのとき。この前とは違う戦いになる」とコメント。
さらに、坂崎は「まだ東京女子に伸び代はある。どんどん違う世界にベルトと一緒に連れて行こうかなって。来年は東京五輪もあるでしょうし、外国の人にまた見てもらって、ファンの母数が増えたらいい。団体としても勝負の年。チャンピオンとしての立場を守っていかないといけないし、世間にもっと東京女子を広められるチャンス」と、団体の“顔”としての責任感をにじませていた。