山口乃々華 はじめの一歩 変化の時期を綴った『ののペディア』が書籍化!


 

 連載時期はE-girlsが大きな変化を迎えようとしていた時期とオーバーラップする。

「〈え〉の項はメンバーの笑顔について書いているんですけど、ちょうど解散の話が出てきたころで、〈せ〉の青春はまだ先輩が多かった頃の話。〈ひ〉の日々でも書いてますね……『ののペディア』なら言えるって思うところがありました。深くじっくり書けるし、みんながちゃんと読んでくれるという信頼があるから。ソロのお仕事が多くなって、メンバーが周りにいなくて相談できないときは『ののペディア』に書いて、自分の中で整理していった部分もあります」

 1人で歩んでいくこと――。書くことでそれに向けて自分を整えていった。

「1人で立っていく、そのタイミングになったとき、自分が自分のことを嫌いだったり、信じられなかったらダメだろうって思うなかで、『ののペディア』がありました。書きながら、自分のことを少しずつ好きになれたし、自分のことも信じられるようになってきた気がします。すごくいいタイミングで連載を始めさせてもらったな、ゆっくりと準備させてもらったなと思います。今も不安はいっぱいありますけど(笑)、大丈夫だって思えるのは、この期間があったからだと思います」

 一冊完成させた今も、ふとした時に、スマホのアプリを開いて、記録している。

「なんだ、この気持ちって心が動くとき、ダーッと打っています。考えもせず、自然に任せて、たらたら書いているだけなんですけど。また何かにつながればいいなと思っています」