橋本聖子会長が佐々木氏の後任に女性登用を示唆
大会まで4カ月あまりという状況の中でのトップの交代とあって、開・閉会式はもとより大会自体への影響は計り知れないが、橋本会長は「後任はスムーズな形で今までと変わりない体制を整えていくのが重要。時間的にまた一から作り上げるのは困難であると思う。今まで佐々木さんの下で作り上げたものをベースとして、新たな体制を早急に作りながら、作り上げていくのがベストと考えている」と現在ベースとしてあるものを継承していくことが現実的という考えを示した。また「スタッフ、キャストについてはジェンダー平等ということから以前から女性のバランスを考えてほしいということは指示していたので、そういったことを踏まえて、しっかり対応できる体制にしていきたい」と新たなクリエイティブチームにあたっては女性の登用も示唆した。
また今回の佐々木氏の発言は昨年3月にされたものなのだが、橋本会長はもとより武藤敏郎事務総長も今回の報道で「初めて知った」と語った。
佐々木氏は謝罪文では「実質的な責任者はMIKIKOさんだった」などと昨年12月に解散した開閉会式総合演出チームの演出振付家のMIKIKO氏についても言及があったのだが、武藤氏は「コロナで大会が延期されるまではMIKIKOさんは事実上、2020年に行われる大会を担当していたが、延期になり予算やコンセプトが変わる中で最終的に佐々木さんに一本化する体制になったという経緯」と説明したうえで「MIKIKOさんから辞意の表明があったというのは事実。理由は自分が引き続きやっていくという考え方について、納得されない何かがあるという趣旨だったと思う。しかしそれはさまざまな理由があって、佐々木さんの謝罪文にもそのあたりのことは書かれているが、お互いの話し合いの中で理解されるべきこと。私たちはそれぞれの方が何を考え、何に不満があるかということになると7人の中で議論していただく(べきことと思っている)。それはもちろん演出企画に関係してのこと。まさにおそれが7人のやるべき仕事なので、我々が介入すべきではないというのが我々の考え」と語るなど、クリエイティブチーム内での意見の相違が一つの要因としてMIKIKO氏の辞意表明があったことを明かした。