草なぎ慶喜がどしゃぶりけちらす慟哭「尽未来際と…」円四郎が襲われ<青天を衝け>

 

「栄一が、円四郎から何を受け取ったのかというのを見据えて第16回は演出をしたつもり」だと、村橋氏は言う。

 冒頭、篤太夫(栄一、吉沢亮)と成一郎(高良健吾)が、一橋家の兵と家臣を集めるために関東に出発するシーン。そこに「天気がいいからよ」と円四郎が登場し、篤太夫に「お前はお前のまま生き抜け」と言葉をかけて送り出した。

「(栄一が)大人になってきて少しずつものが見えてきて、吉沢さんはすごく変えてきていますが、僕は逆に根っこの部分を変えないのがうまいなと思っています。これから外国に行ったり、新政府に使えたりするわけですが、根っこの部分は変わっていかない。(血洗島の)あの状態からそのまま来たんだなと、根っこを変えずに演じてくれているのはすごいなと思っています」


 円四郎という大きな存在を失って、慶喜、そして栄一たちも変化し、成長していく。村橋氏も期待を膨らませる。

「慶喜さんと栄一、これから2人は離れ離れになり、栄一は自分の立場が上がって成長して行きます。年を重ね、近代日本を創り上げるぐらいの人物になるくらいになったころ、慶喜を思い出して、慶喜の自伝を編纂し始めるんです。なぜ慶喜なのか、慶喜に気持ちが戻ったんだろうと。(脚本の)大森美香さんが、どう描いてくるのか楽しみにしています」

『青天を衝け』は、毎週日曜、NHK総合で20時~。BSプレミアム・BS4Kで18時~。再放送もある。