映画『のさりの島』劇中のエモーショナルなブルースハープを交え渋谷でミニライブ
熊本県の天草を舞台にした映画『のさりの島』のトーク&ミニライブが5日、渋谷のユーロスペースにて行われ、山本起也監督、音楽の谷川賢作、劇中のブルースハープも担当した俳優の小倉綾乃、ギタリストの藤本一馬が登壇した。
写真上:左より映画『のさりの島』トーク&ミニライブに登場した谷川賢作、小倉綾乃、藤本一馬、山本起也監督/写真下:劇中音楽のテーマは「直接触れ合わないけれど、誰かにとって大事な音」という山本監督
山本監督の作品すべてで音楽を担当する谷川は「監督さんの中にはこだわりがあって、ラッシュにこんなイメージという音楽をつける方もいらっしゃる。山本監督の場合は『賢作さんにおまかせ!』という形なので、まっさらなキャンバスに(音楽を)描いていける」と山本映画の音楽について語る。山本監督は「今回は、まず綾乃さんを谷川さんに紹介したんですよね」といい、谷川も「監督が私の家に小倉さんを『今回の映画音楽の重要なキーパーソンなんだ』と連れてきて、家でブルースハープを吹いてもらったらびっくりしまして」と小倉の演奏を初めて聞いた衝撃を振り返った。
山本監督は劇中音楽について「綾乃さんが吹く曲が、そのまま映画音楽になっていくところだけは考えていたんです。どんなことをやりたかったかというと、綾乃さんが『自分はただ吹いとるだけですから』と言って吹いているブルースハープは、楽器屋さんのおばあちゃんにとっては毎日お店を閉める時に必ず聞こえてくるルーティンになっている。綾乃さんは勝手に吹いているけど、おばあちゃんにとっては日常のなくてはならない音。直接触れ合わないけれど、誰かにとって大事な音になっているような、そういったイメージで谷川さんにお願いしました」と解説した。