菅田将暉「幸せでした。まじか、と思ったけど」山田洋次監督最新作『キネマの神様』が完成
映画は原田マハによる同名の小説が原作。撮影所で映画が作られていた時代から現代に至るまで、映画を信じ続けた男の人生と、愛と友情、そして家族の姿を描く。
菅田が演じるのは若き日のゴウ。助監督として夢を追いかける。
「僕は志村さんの本読みを見学して撮影に入ったので、志村さんのゴウを想定してお芝居をして、それを撮り終えたころ、こういう状態になって、撮影も止まり……現代パートはどうなるのかなと思っていました。山田さんが新しく脚本を書き直されて、それを読んだ時、もちろんすごく残念なことなんですけど、また違うパワーが生まれている感じがしました。そして、公開の日が楽しみになりました。沢田研二さんが演じたゴンを見て、僕は勝手に志村さんを思いました。確実いろんなものが残っていて、他にない映画に間違いなくなっているなと思います」
初めての山田組での撮影については、「山田組に参戦できたことがうれしい」としながらも、「幸せでした。マジかと思いましたけど」。
「山田組ではリテイク(撮りなおし)があるという噂を聞いていました。他の撮影現場ではそういうことがほとんどないので、そうは言ってもあるのかなって。良くないようなことに聞こえるようにも聞こえるかもしれなけれど……」と話す菅田に、山田監督が「良くない、良くない」。それでも菅田は「……僕らにはうれしくて。こんなに求めてもらえるんだ、それだけ見てくれるんだな、撮ったものを考えてくれているのがうれしかったです」。