日本橋に昭和レトロな憩いの喫茶店が登場!秋田発の文庫カフェ「黒澤文庫」の魅力とは?
焼きたての「コンプレット」が運ばれてくると、香ばしいそば粉の香りがふんわり漂う。たっぷり入った3種類のチーズに、ハムと半熟の卵がのったガレットは、ほどよいボリュームと素朴な味わいがうれしい。ハンドドリップで淹れるコーヒーは、世界最高品質のコーヒーを追求する「ミカフェート」が監修。「黒澤文庫ブレンド」は時間帯によってテイストが変わり、アフタヌーンブレンドは食後にぴったりのしっかりしたボディと果実感が味わえる。
せっかくなので、デザートは秋田の夏の風物詩だという「こおり水」をチョイスした。昭和初期に秋田にあった老舗のレシピを忠実に再現したもので、少し溶け始めた貫目氷を薄く削った食感と白滝シロップ(砂糖水)を混ぜたシロップが特長。「コーヒーこおり水」はふわふわの氷の下にやさしい味わいの自家製コーヒーシロップがあり、少し食べて氷が崩れてきたあたりでミルクをかける。昭和の時代の飾り気のないかき氷といった風情で、ブレンドコーヒーとの相性も抜群だった。
改めて綴じ込み表紙を見直すと「Jelly punch」「黒澤文庫のシベリア」、珈琲カクテルなど気になるメニューが盛りだくさん。朝10時30分から11時までの間にドリンクを注文すると、無料で「グッドモーニングセット」が提供されるなどサービスも満点だ。店内に無造作に置かれたしおりやブックカバーは持ち帰り自由。お気に入りの本を持ち込んでも、店内で新たな本との出会いを楽しんでもいいだろう。古き良き時代の喫茶店を思わせる「黒澤文庫」は、読書好きにもコーヒー好きにもぜひ一度足を運んでほしい。