市原隼人が中学生キャストに贈った言葉に会場の大人たちも感激「なんでも好きなこと言っていいんだよ」
劇中では、市原が内人や創也と対峙するシーンで、カメラテストの際にアドリブで酒井のあごをつかんだと明かし、城は「そのシーンが一番心に残っています。動きだけでリーダーの存在感を表現していて、僕も市原さんのように演技できるようになりたいと思いました」と目を輝かせた。
後輩の言葉に市原は照れつつ「現場では好きなことを言っていいんだよ。ものが言えない現場なんてダメな現場だから。いろんな部署が横に並んでいろんな意見を交差させながら作っていくのが映画。キャリアも関係ない。お客様が楽しむためには僕らが楽しまないと」と語り「あごを持ったのも台本にはなかったけどそういうことをうすると楽しいじゃないですか。ビックリするかなとか、違う化学反応が生まれるかな、とか」とにっこり。
テストであごをつかまれた酒井は台本になかったそのアドリブに備えるため、本番撮影前に「コンビニに走って歯磨き買ってうがいもしました」と明かしつつ「そのときに多分、僕の目が泳いでいて市原さんから“ちゃんと目を見て”とアドバイスをもらいました。それがあったからあんなに緊張感のあるシーンになったと思います」と感激。
若手たちとの共演に市原は「僕は本当に子供が好きなんです。可能性しかない皆さんとご一緒させていただいてうれしかった。あの日に戻りたいと思うような日をたくさん作ってください」。続けて「達成感ってはかないんですよね。映画とかドラマとか何のために存在するんだろうという意義を自分たちで見出さないといけない。映画なんてなくても生活できちゃうんだから。だからこそいろんな人に見ていただける作品にするため、情熱を持たないといけない。そのためにも自分たちの個性を大切に育んでください」と熱いエール。市原の激励に、城ら若手たちも大感激。親子連れが多く見られた会場からも大きな拍手が起こっていた。
また中川大志、本田翼もビデオメッセージを寄せ、若手たちにエールを送った。この日の登壇者は城桧吏、酒井大地、豊嶋花、渡邊心結、玉井詩織、森崎ウィン、市原隼人と、原作者・はやみねかおる、河合勇人監督。
『都会のトム&ソーヤ』は公開中。