パラアスリートが新型コロナの陽性になった場合にスムーズに入院することはできるのか
パラリンピックに向けてのコロナ感染対策として、中村氏は「基本的に同じだが、他者の支援を必要とするアスリートについては丁寧な考慮が必要。感染後の重症化リスクについてはパラアスリートだから重症化しやすいということではない一方、基礎疾患があると肺炎などの症状が重症化しやすいとも指摘されており、きめ細やかな対応が必要」などと語った。
五輪でのプレイブックではソーシャルディスタンスとして2メートルの確保、大声を出さないといったことが規定されたが、パラリンピックでは介助が必要なアスリートに関しては2メートルの確保は強制されないなど、パラ競技の特性を鑑みた例外が示された。
そしてこの日の総括として中村氏は「五輪についてはプレイブックに基づき、大きな感染増加などがない状況で大会を終えたことに評価をいただいた。パラリンピックに向けてはこれを続けていくのが基本と思っているが、パラアスリートは重症化のリスクを抱えているので、よりきめ細かい対応が必要。感染状況が五輪開催時点より悪化し、地域の医療状況も逼迫していることから考えると、プラスアルファの対策が必要。具体的には、選手に接する人の安全を確保することが大事。そういった観点から、選手村に出入りする国内の関係者の検査をより充実させることはできないか。国内関係者にも外食を控え、個食を徹底、飲酒を控えるといったことを改めて徹底していくことのアナウンス。海外からの関係者は14日間はいろいろなルールはあるがそれ以降も引き続き守ってもらえないかという点を検討していく必要がある。感染状況の中でパラを開催することについて、間違ったメッセージにならないように無観客とした趣旨、さらになるべく人が集まらないように、自宅でもホームパーティーという形ではなく家族で観戦するといったことをきちんとしたメッセージとして伝えることが必要。合わせてこういう状況の中でパラリンピックをやる意味がどこにあるのかということをきちんと説明していく」などと話した。