ジョニデがフランスからオンライン会見「政府は都合のいいことしか伝えない」主演作『MINAMATA』を語る

 

「水俣の人々の勇敢な姿を通して、今困難な状況にある人にも思いをはせてほしい」と語ったデップ。「コロナで世界の分断や人々孤立がさらに強まった。近所の人を見る目も変わってしまった。困っている人がいたら立ち止まって手を差し伸べるというシンプルなことが、今では近寄るのは危険かもと考えてしまう。他の人の状況にも思いをはせることが必要なのに、一部に権力が集中し腐敗が蔓延している。政府は都合のいいことしか伝えない。人々に与えるべき情報を伝えず、さらに分断は進んでいる」と現状を憂いつつ「この映画は、腐敗が人々に伝えられ、人を動かした姿を描いている。小さな漁村で可能だったのなら、他の場所でも可能であることを伝えてくれると思います」。

 監督も会場の報道陣に向け「ニュースメディアには人々に希望を与える力、そして企業や政府を監視して責任ある態度をとらせる力があります。この映画で描いていることが、日本の人々だけでなく、日本のメディアの皆さんにも伝われば」と期待を寄せた。

 最後にデップは「水俣の人々が長きにわたりどんなことを経験してきたのか、そして皆さんの身の回りにもこういうことは起きていると忘れないでほしい。1日1分でも、困難な状況にある他の人に思いをはせてもらえたら」と訴えた。

 映画『MINAMATAーミナマター』は9月23日より全国公開。

<<< 1 2