リリー・フランキーと齊藤工「そんなにさみしいおじさんじゃない」一人でカレー作りは「日常」

 

 実際に劇中で作ったカレーを食べたというリリーはおいしかったと振り返りつつ「フードコーディネーターの先生に、なぜ日本のカレーは何日も煮込むとおいしいというイメージなんでしょうねと聞いたら、適度に雑菌が繁殖するから、と言っていました」と苦笑。

 カレー好きで、自分でもよく作るという2人。
齊藤が「薬膳キーマカレーが定番。ごはんは、できれば17、8穀米」と言うと、リリーは「この人は、ごはんを作るにも道を歩くにも大腸にいいことを考えているから」と齊藤のこだわりを明かし、会場からも笑い。一方のリリーは「僕は箱の裏に書いてあるレシピ通りに作るのがしゃくで、余計なことをし過ぎてまずいカレーを作り続けてきたんですけど、最近は、ネットでピーター(池畑慎之介)さんなど、この人のレシピならおいしそうと思った人のレシピ通り作ってます」と、それぞれ手作りカレーのこだわりを披露した。

 最後に齊藤プロデューサーは「これから映画や映画館がどういう未来になっていくのか、非常に重要な時期。その中で本作は、従来の在り方を逸した作品。内容も含めて、コロナ禍を体験している中で生まれるべくして生まれた、究極のステイホーム映画だと思います」と語り、リリーも「俺一人しか出ていない映画でいいのかという思いはありますが、こういう小さな映画が増えて、3本立てや4本立てで上映するなど、何かいいきっかけになれば」とコロナ禍で奮闘するミニシアターや小規模作品への思いをはせていた。

 映画『その日、カレーライスができるまで』は公開中。