販売促進を効率化して無駄を削減!店頭マーケティングの常識を覆す「SDGs販促」とは?
流通小売店舗におけるフィールドマーケティングサービスを行うインパクトホールディングス。同社が「販売促進の効率化、ムダの削減」 をミッションに掲げ、「SDGs販促」を推進する子会社としてimpact connect(インパクト コネクト)を立ち上げた。「SDGs販促」とはどういったサービスなのか? impact connectの佐野耕太郎代表取締役社長と、デジタルサイネージ事業を行うimpactTV(インパクトティーヴィー)の川村雄二代表取締役社長に話を聞いた。
グループ全体で1500社ほどと取引があり、年間フィールド業務数は114万件、創業以来集積されている店舗データベースは累計で726万データベースに上るインパクトホールディングス。渋谷本社オフィスで初開催した「SDGs販促」の展示会「iTV Private Show 2021」は好評のうちに幕を下ろした。そもそも「SDGs販促」とは?
佐野耕太郎(以下、佐野)「店頭販促には本当に多くの無駄や非効率が存在しており、実際に制作した販促ツールが使用されずに廃棄されるといった例が非常に多い。販促ツールの約40%、ドラッグストアでは約70%が使われずに廃棄されるともいわれています。店舗のバックヤードでの資材の埋没や紛失、ターゲット層とズレた店舗での販促展開、販促効果の低いツールの採用などを効率化することは常に我々の課題だと考えていました」
そこで考え出されたのが、販促の効率化と無駄の削減を掛け合わせた「SDGs販促」である。
佐野「日本の店頭販促の状況としてもともとオーバーストアがありますが、コロナ禍でECが台頭して店舗がショールーム化、来店する客層・客質・客数も変化して以前のデータがまったく当てになりません。私どもの店舗データベースにはそういったデータも反映しているので、効果的な店舗を抽出して極力無駄な販促ツールを作らないことを推奨しています。売上が上がる可能性の高い店舗を提案し、そこに集中して店頭販促を行うことで少ない投資で販促効果が上がります」
同社では創業当時から蓄積したラウンダー・覆面調査・推奨販売などによる業務レポートを含む店頭の定量・定性データ、人口統計や人口動態といったオープンデータに最新の店舗情報を掛け合わせ、AI機能を搭載した自動分析・シミュレーション機能を持つ独自の店舗データベースを構築。ラウンダーの定期巡回店舗やデジタルサイネージの設置店舗、優先的に什器を設置する店舗の提案に活用している。
さらにデジタルサイネージの活用で廃棄資材の削減や輸送CO2の排出抑制、サイネージ付きリユース什器でコンテンツやデザインの変更にも対応。販促ツールは販促専門物流で一括管理することで物流の無駄を削減し、制作した販促ツールはラウンダーが巡回して店舗設置率を向上させると至れり尽せりだ。