宮沢りえ「心震わせ惜しみなく」 舞台『泥人魚』が6日開幕
舞台『泥人魚』が6日、東京・Bunkamuraシアターコクーンで開幕する。5日、初日を控えて、プレスコールが行われ、一部が公開された。
2003年に初演された唐十郎の傑作戯曲で、18年ぶりの上演。
都会の片隅にあるブリキ店で暮らす蛍一(磯村勇斗)を探して、やすみ(宮沢りえ)という女が現れた。「ヒトか魚か分からぬコ」と呼ばれるやすみは、ある約束を果たしに来たと言う。蛍一の前で見せた、やすみの片方の足には、一条のきらめくものがはりついていて──。
公開されたのはブリキ店にさまざまな登場人物が登場するシーン。店主の静雄(風間杜夫)や、月の裏側を熟知していると、のたまう女性の月影小夜子、彼女に派遣された「探り屋」しらない二郎(岡田義徳)、やすみも登場する。
宮沢は「キャスト、スタッフのみんなが、唐さんの戯曲を、言葉を握りしめ突き進んできた稽古を経て、遂に皆さんの前でお披露目する時が来たことに緊張と興奮があふれています。劇場という空間に観に来てくださった皆さんの心の中を泳げるよう、千秋楽まで、心震わせ惜しみなく頑張ります!」と、コメント。
磯村は、本作について「夢の中のようなファンタジーの世界へと導かれたと想ったら、突然現実を突きつけられる」とし、「本番が始まってようやくこの作品が見えてくる気がします。もちろん、稽古場でお客様に楽しんでいただけるところまでは作り上げていますが、幕が上がったあとは皆さんと共に日々変化を遂げる作品だと感じています。唐さんの世界とお客様の世界をつなぐのが僕たちの役目なので、観てくださる方の空気を感じながら出演者一同楽しんでお届けしたいと思います」と、意気込む。