『るろ剣』大友監督、NHKからの独立を振り返る「『龍馬伝』のときに周りから“辞めるのでは”と」
“The Final”で主人公・剣心役の佐藤健と壮絶なアクションを繰り広げた雪代縁役の新田真剣佑 について聞かれると「最初に会ったとき、まっすぐオレの目を見て“なんでもやります”という感じ。できないということは考えたことがなかった。実際(アクションチームに)入れたらみんなびっくり。すべての動きが、もうOKなんですよ。あとは縁らしいアクションをどう入れていくかというだけだった」と新田の身体能力を絶賛。さらに「カットがかかるたびにパンプアップして。最後の最後まで自己演出を忘れないことにも驚いた」と新田のプロフェッショナルぶりに感嘆。
また、ちょうど公開時に緊急事態宣言が発令され、1年近く延期となった間、編集をし直したと話し「主に音を変えました。実はもともと、もっとイケイケな音だったんです。2020年のオリンピック時期に公開するということで、オリンピックに勝つつもりで作っていたので。日本国民全員の目がオリンピックに向かうなか、フィクションでどう戦えるのか、大人の本気を見せてやるぜ、と(笑)」。
ところがコロナ禍で公開は延期に。「その間、世の中がもっと違うものが必要としていると感じて。音のレベルを下げたり、打撃音を少し柔らかくするということを細かく変更した。すると、最初に見たときより、しっかりラブストーリーになっていると言われたんです。剣心たちの物語が、より際立つようになった」と振り返った。
他にも、サプライズだった神木隆之介の再登場シーンについて、なぜ姿を見せる前に声が聞こえる演出にしたのかという質問に「お客さんの反応として“あっ、神木くんの声が聞こえた…ざわざわ…どこからなの? 剣心と戦っちゃう! 出たー!”みたいになるといいな、と思って(笑)」とファンの心の声をノリノリで代弁し、会場の笑いをさそっていた。
「COME BACK 映画祭」は12月19日まで池袋Hall Mixaにて開催中。