「ここからJホラー第2の波を」清水崇監督、堀未央奈らが「日本ホラー映画大賞」授賞式に登壇

選考委員長を務めたのはJホラーの第一人者・清水崇監督

 

 そんな清水監督をして「ひさしぶりにゾッとした」と言わしめたのは審査員特別賞を受賞した平岡亜紀監督の『父さん』。清水監督は「職業病で、邦画洋画問わず、なかなかゾッとすることがなくなっていたのですが、この作品には久しぶりにゾッとさせられました」と絶賛したが、ふいに「もしかして平岡監督、僕と昔から知り合いですか? トロフィーを渡した瞬間に気づいて…ゾッとしました」とまさかの偶然に動揺。役者としても活動しているという平岡監督は「仕事を終えて家でホラーを見ながらビールを飲むのが人生の幸せ(笑)。これからも人々を縮み上がらせる作品を作っていきたい」と語った。

 栄えある第1回の大賞を受賞したのは下津優太監督の『みなに幸あれ』。清水監督は「平岡監督のようなゾッとする怖さプラス世界中に伝わるメッセージ性を感じた」と評価。下津監督は「これから長編映画に挑戦させていただきますが、これが次のJホラーだと言われるよう、自分の人生をかけて取り組ませていただきます」と胸を張った。

 選考委員を務めた女優・堀未央奈は「いちホラー映画ファンとしても楽しく応募作品を拝見しました。ホラーが一番熟す時間は深夜2時から4時かなと思ったのでその時間帯に見させていいただいたのですが、1日でこんなにいろいろな作品を楽しんでいいのかと思いました」と応募作の多彩さを振り返り「幼少期に『バタリアン』という映画を見て、こんなおもしろいホラーもあるんだと衝撃を受けたんですが、そのときのような感覚を味わえました」と語った。

 そんなホラー好きの堀に、清水監督は「わりとグロいの好きだもんね(笑)。僕は実は痛いのとか血が出るの苦手で。自分の血で失神したことが3回あるんです」と明かし「グロテスク系や心理系など、ホラーは人によって好きな要素が違う」と、大賞の選考は票が割れたことも明かした。

 最後に清水監督は「ここからJホラーの第2のウエーブが来たぞ、『呪怨』でも『リング』でもないのが来たぞという作品が生まれれば」と、第2回開催が決定した同賞への期待を寄せた。