<鎌倉殿の13人>小栗旬、大泉洋のスペシャルな登場に疑問「頼朝さんはこじらせてる」主要キャストが伊豆でパブリックビューイングイベント 

 小栗旬が主演する大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(NHK総合・日曜20時~など)の放送が9日スタート、同日、静岡・伊豆の国市などでパブリックビューイングイベントが行われた。

 メイン会場となった伊豆の国市の会場では、小栗を筆頭に、大泉洋、小池栄子、片岡愛之助、宮澤エマ、坂東彌十郎が出席。BSプレミアムでの18時からの放送を約600人の観客と一緒に鑑賞した。

 放送前に行われたトークイベントでは、キャスト陣が見どころや撮影現場での裏話についてトーク。

 最初は北条義時(小栗)ら「北条家のメンバーで一番ハートが強いのは誰?」「北条家のメンバーで一番行き当たりばったりなのは誰?」といった質問に答えながらそれぞれの役柄について紹介。一番ハートが強いのは「兄上はノープランというか計画をしっかり立てられていないのに関わらず自信満々」(宮澤)という片岡演じる宗時、行き当たりばったりは坂東演じる時政。小栗は「僕、この半年撮影してきて、父上を冷たい目で見る時間が多くて……」と笑うと、坂東は「子どもたちにもあきれられている」。

 主人公の義時はというと一番平穏無事が似合う人物。小栗は「僕の役は平穏無事に過ごしたいと思っている。ずっとそうしたいんですけど、源氏の渦に巻き込まれて行ってしまう。今も撮影が続いているんですけど、義時さんは穏やかに生活をしたいと思っているんですけど、いつになってもそれが訪れない状況が続いています」

「そんな義時が権威を持っていって、ある意味、ダークヒーローというか、ダークサイドに……面白いよね」と、小池。宮澤も「前半はニコニコしているか、すごく困った顔をしているのに」と笑った。

 

 北条ファミリーの自己紹介が一通り済んだところで、源頼朝を演じる大泉洋が壮大な音楽と客席からの割れんばかりの拍手のなか登場。すると小栗は「何で、洋さんだけスペシャルな登場のしかたなんですか?」。大泉も「なんで俺だけ最初から出られないの? いいんだって、ハートが強いとか!」と声を荒げた。

 登場するなり浴びせられた質問は「この中で一番ややこしいのは誰?」。大泉を除くキャストが一斉に大泉を指さすと「何だよ!」と大泉。「いや、ちょっとそれは役のことなんで……でも大泉もだな(笑)。頼朝さんはやっぱり流刑になって、そのなかでこじらせてるので」
 
 頼朝の登場で、和気あいあいとした雰囲気の北条家は運命を大きく変えていくことになる。大泉は北条家の印象を聞かれると「いや本当にうっとうしい家族ですよ。頼朝さんによってちょっと大変になっていて申し訳ないなという気持ちがありながらも、力をつけていくわけでしょう。そのあたり、多少感謝してもらいたい」。

 イベントには、畠山重忠役の中川大志、義時の初恋の人で頼朝との間に子をもうけた八重を演じた新垣結衣も音声でコメントを寄せた。壇上も会場も「なぜこの時代に音声だけかな?」と大笑いだったが、大泉は「いい声だね。ないものね、こんなにガッキーの声を聴くっていう。豊かだね」

 八重とは恋敵になる政子を演じる小池。八重について聞かれると「この方を頼朝さんが愛していたんだという悔しいけどかなわないなと感じる部分もありました。いい女ですね」。2人が対面するシーンもあるそうで、宮澤は「覗きがいがある(シーン)」と振り返った。

 本作は三谷幸喜が脚本を手掛けていることでも話題になっている。

『真田丸』で三谷大河を経験済みの大泉は、「三カ月は和気あいあいとしたシーンも多いんですが、頼朝さんが鎌倉に出てからの話はシビアになっていって、そうなってからの話がものすごく面白い。15話っていうのが歴史に残る名作だなという台本でした。こんなにおもしろい脚本あるのっていう。1話なのに2時間の映画みたいでした。三谷さんすごいなって」。隣りで頷きながら聴いていた小栗は「……15話、最高ですね。4カ月半後ぐらいですね(笑)」

1 2 3 4 5>>>