丸山ヘドウィグがロックする ミュージカル『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』開幕

「境目がわからなくなってきちゃって」

 本作は、1997年にジョン・キャメロン・ミッチェル作・主演でオフ・ブロードウェイで誕生したミュージカル『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』の日本版。東ドイツに生まれた少年ハンセルが性別を超えたロックシンガー、ヘドウィグとしてロックバンドのライブステージに降臨、ヘドウィグは楽曲に乗せてこれまでの生い立ちと心情を吐き出すというストーリーだ。

 そのなかで、キーワードとなるのが、ヘドウィグが探し続けている「カタワレ」だ。記者の「カタワレをどういう意味でとらえたらいいか」という質問には、「もちろん夫婦だったりというのもあるだろうし、ご両親だったりすることもあると思う。芸人さんだったら相方ということもあるでしょうし、いろんな形にとらえられるので、そういう点でもみなさんに寄り添ったようなテーマがあると思う。追い当たる部分が見つかるような面白いテーマだと思う」。自身にとってのカタワレは誰かと問われると、カメラに合図を送り「……OK? 全国のファンの皆さんです」と熱いメッセージを送った。

 

 演出はジョン・キャメロン・ミッチェルが担当しているが、コロナ禍で来日はかなわず、リモートでのやりとりになったという。

「すごく肯定的というか、励ましてくださる。ご本人も何度もヘドウィグを演じられているので、俳優のメンタルもわかってくださっているので、すごく支えていただいています」と、丸山。「お酒は控えて修行僧のように生活しないと持たない」「始まる前に大はしておいほうがいい」といったアドバイスをもらったと話した。

 最後に丸山が「こういう世の中だらこそ、こういう劇がみなさんに届くんじゃないかなと思います。ご無理なく来ていただければなと思います。みんなの中にこもっているものを発散して帰すので、お待ちしています」と、アピール。 さとうが「うちのヘドウィグが発散させていただきますので、お楽しみいただければと思います」と続けると、丸山は「こんなね、ほなみちゃんはよそで見られないと思う。刮目せよって感じかな?」と付け加えた。

 13日まで同所で。その後、大阪、福岡、名古屋、札幌と巡り、再び東京に戻り、Zepp DiverCityで凱旋公演(3月4~6日)がある。