2年3カ月ぶりの勝利に向け卜部弘嵩が弟・功也のミットで復活を誓う【K-1】

功也(右)の持つミットにパンチを打ち込む

「芦澤戦後に弟が“俺がミットを持つわ”と言ってきた」

 この日は功也がミットを持っていたのだが「芦澤戦後に弟が“俺がミットを持つわ”と言ってきた。実はずっと弟にミットを持ってもらっていなかった。最後にミットを持ってもらったのは(2018年の)フェザー級トーナメントの前くらい。それが最後。動きを見てもらうこともなかった。一緒に練習もしていたが、そんなに接点もなかった。それが前回の試合が終わってからしばらくして、弟から“次は俺が持つから”と言われ“じゃあ頼むわ”という感じで試合が決まる前からずっと弟にミットを持ってもらっています」とそのいきさつを明かした。

 その際には「そんなに深くは話はしていないが、僕もなぜ弟が“ミットを持つ”と言ったのかはなんとなく分かった。兄弟だからこそ分かり合えることかもしれないんですが、なんとなくこういうふうに思っているんだなとは分かりました」と細かい話をすることもなく、意思の疎通はできていることからその後もグローブとミットで会話を交わす2人。

「僕の性格も分かっているし、体調も読み取ってくれる。今までだったら“今日は動けないな”と思って口にしたりすると他のトレーナーの人だったら“今日はやめておこうか”とか“今日は調整にしようか”となるが、弟だからということもあるんですが“いや、今日はいけるでしょ”となるんでさらに追い込めるということもあった。“今日、休ませてくれないか”と言うと、さらに追い込まれるという可能性があることもあった(笑)」と功也とのここまでの練習を振り返った。