米国アカデミー賞期待の『ドライブ・マイ・カー』に西川美和監督がエール「日本映画の製作費は桁が1つ違う」
日本映画優秀賞を受賞した『すばらしき世界』西川美和監督
最高賞にあたる日本映画大賞は、濱口竜介監督の『ドライブ・マイ・カー』が受賞。現在、ベルリン国際映画祭に審査員として参加している濱口監督は、登壇できなかったものの、監督賞も受賞し「村上春樹さんの世界を生身で表現するという非常に困難な仕事をやり遂げてくれた俳優たちを改めてたたえたい」とメッセージを寄せた。
『ドライブ・マイ・カー』は、第94回アカデミー賞で、作品賞、監督賞、国際長編映画賞、脚色賞にノミネートされており、現地時間3月27日に開催される授賞式に期待が寄せられている。
そんな濱口監督に他の受賞者たちからもエール。授賞式後の囲みで、西川監督は「今回、撮影賞と音楽賞というスタッフ賞を受賞できたことは(主演の)役所広司さんも喜んでおられて、実はさっき、こっそりワインを届けに来てくれたんです」と明かし『ドライブ・マイ・カー』のアカデミー賞ノミネートについて聞かれると「決して商業的ではない作品ですが、そういう作品が光を浴びるのは同業者としても励みになります。よく海外の映画祭に行って製作費を伝えるとどよめきが起こるんです。日本の映画は桁が1つ違う(少ない)。そういうなかでアメリカの映画界に評価されるというのは、どれほどの苦労と工夫があったことか。心から応援しています」とエールを送っていた。