3歳以上の猫 8割が歯周病…健康寿命を守る猫の歯みがきトレーニング

唾液腺マッサージは、猫が心地よい範囲で

唾液腺マッサージの手順

 しかし、突然、猫に歯みがきをしようとしても嫌がられるのは必至。慣れない作業で怖がらせたり、痛がらせてしまえば、歯みがきの道はさらに遠のいてしまう。そこでまず勧めたいのが、歯周病の予防にもなるという、だ液の分泌をうながすマッサージ。セミナーでは、石野獣医師が猫の口周りにある4つの唾液腺を、顔の上から優しくもみほぐす「唾液腺マッサージ」のやり方を紹介。

①最初に、猫の顔の上から唾液腺の“出口”(上あごの奥のほうの大きな歯のあたり、下あごの犬歯のあたり)を20秒ずつくらい優しくマッサージ

②4つの唾液腺をマッサージ。目の下の頬骨腺→耳の下の耳下腺→下あごのエラ部分にある下顎腺→舌の付け根付近にある舌下腺を下あごの皮膚の上からマッサージ。

③最後に唾液腺の流れに沿って出口へ向かってマッサージ。以上を、食後に2分ほどかけて行うとよいとのこと。

 石野獣医師は「いきなり歯ブラシを口の中に入れようとしても嫌がるでしょうし、口腔トラブルのある猫は口の中を触らせてくれない。まずは、スキンシップの一環として、日々の食後などに優しくマッサージしてあげてください」とアドバイス。