「頑張る北乃きい」という明るさはいつでも出せるけど…「30代はありのままの自分を織り交ぜていきたい」

 14歳でドラマデビューを果たして以来、ドラマ、映画はもちろんバラエティー番組でも活躍。そして近年では舞台でも存在感を見せる女優・北乃きい。TOKYO MXで現在放送中の最新主演ドラマ『おじさんが私の恋を応援しています(脳内)』では、気弱女子と“おじさん”という真逆のキャラで一人二役に挑む!

撮影・Shuto Shim/スタイリスト・和田ケイコ/ヘアメイク・YUKO FUJIWARA(Y’s C) 衣装協力・洋服:Three Four Time/URL:threefourtime.jp アクセサリー:VA Vendome Aoyama/ヴイエー ヴァンドーム青山 有楽町マルイ店

北乃きい、アキラ100%より“おじさん”だった!?

 引っ込み思案の OL・宮下まつり(北乃きい)は、あるとき交通事故に遭い、気を失ってしまう。無事目覚めたものの、なんと、一緒に事故に巻き込まれたサラリーマンのおじさん誠一郎(アキラ100%)の意識が、自分の“脳内”に…。誠一郎による“おじさん”言動のせいで起こるトラブルに、まつりは右往左往。そんなとき、まつりが片思いしている“王子”こと取引先のイケメン営業マン・樹(笹森裕貴)が来社し…。

「最初に原作を読ませていただいたとき、面白くて一気に読んでしまいました。まつりがとにかくかわいくて、演じられるのがうれしかったです。OLと“おじさん”という一人二役も楽しみでした(笑)」

 主人公まつりを演じる北乃きい自身も思わず笑いだしてしまう、かつてない一人二役。まつりの脳内に住み着くおじさん、誠一郎を演じるのは人気芸人アキラ100%。“誠一郎が出てきたときのまつり”の役作りにあたり、おじさん的しぐさや誠一郎のクセ、声のトーンなどこまかな表現も確認し合ったという。

「とくに、声のトーンを変えてお芝居をするのが大変でした。まつりを演じるときは、そのイメージに合わせて普段の地声より3段階くらい上げていて、誠一郎になったときは3トーン落としているので、そのギャップがすごかったです(笑)。保湿効果のあるマスクをして寝たり、朝起きたら発声確認をしたりと、ミュージカルのときと同じくらい喉のケアをしていました。だから、このドラマでは私の地声で話している場面がまったく無いです(笑)」
 
 北乃が真逆のキャラを瞬時に切り替えながら演じ分けることでテンポよく繰り出されるコメディーシーンは爆笑必至。堂々たるおじさんぶりも必見だ。

「実は最初に、私がイメージしていたおじさんの声が、アキラさんより低かったんです(笑)。それで、私がもう少し若めに、アキラさんが少し渋めな声にする、という調整をお互いにしました」

 誠一郎役・アキラ100%や、王子・樹役の笹森裕貴とも息ぴったり。

「アキラさんは最初にお会いしたときからフランクに接してくださいました。“芸人さんがお芝居をすることと、役者さんがコントをすることについて”の話をしていただいたときは、とても考えさせられました。笹森さんは自分に厳しくも繊細な方で、樹役にピッタリだなと思いました。あるとき、笹森さんが“自分がかなわないなと思う役者さんに会ったとき、北乃さんならどうしてますか?”と聞かれたことがありました。笹森さんは、セリフも完璧に入っているしNGも全く出さないので意外でした」

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