「ヨーロッパもアメリカも言葉だけ。21世紀に戦争なんて馬鹿げている」8bitNewsがキエフ市民の失望を現地リポート
ジャーナリストの堀潤氏がニュースメディア「8bitNews」の公式YouTubeにて、戦闘が続くウクライナの首都キエフから届いた現地ジャーナリストによるリポートを配信。27日未明までに、8本の現地ルポ動画を公開している。
23日に、緊急ライブ配信として公開したルポ第一弾では、ゲストの軍事ジャーナリスト黒井文太郎氏の解説と合わせ、現地入りした香港人ジャーナリストKaoru Ng氏ともライブでつながり、静まり返る市街の光景や、市民の不安の声をリポート。
以降、刻々と状況が深刻化するキエフの様子を、Kaoru氏による現地ルポを通して伝えている。Kaoru氏は香港からロンドンに逃れ活動するジャーナリスト。19日にキエフ入りし、これまでに、空襲警報が鳴り響く市街地や空爆の様子、避難する市民の声、市民が武装する現状などを伝えている。
27日に公開された第8弾では、24日から続く避難民による渋滞の様子や、避難途中の市民の声を取材。リヴィウ市を経由してポーランドのワルシャワを目指すという男女は「戦争になるなんて誰も予想していなかった。21世紀に戦争なんて馬鹿げている」「安全になったら戻りたいが、いつになるか分からない」と、困惑と不安を口にした。
Kaoru氏から「ヨーロッパの人は助けてくれるか」と聞かれると「助けてくれているように見えるけどそうではない。アメリカ政府、とくにバイデン大統領は全く積極的ではない」と失望の表情。世界に伝えたいことは、と聞かれると女性は「今はそれより大事なことがある。どうしたら生き残れるか考えないと」と焦燥を見せ、男性は「ヨーロッパが手助けしてくれるというのは言葉だけじゃないと信じていた。今あるのは希望だけ。ウクライナ軍を信じている」と答えた。
この日のリポートでは、閑散とした市街地で抵抗旗を持ってたたずむ男性の姿も。男性は「この行動はウクライナ人が抵抗を表明していることを象徴している」と語っていた。
「8bitNews」は堀氏が代表を務める、世界各地の市民記者による情報を発信するニュースメディア。公式YouTubeにて「ウクライナ危機、現地ルポ」シリーズを公開中。
【8bitnews】「ウクライナ危機、現地ルポ第8弾」