お笑い芸人随一!カミナリ「日本人でも自然とラップって出るもんだな、と」切なくも爆笑の自作ラップ誕生エピソード

撮影・蔦野裕

青春時代のたくみとまなぶ、入魂の自作ラップ誕生秘話

 中学時代はよくケンカもしていた、という幼なじみの2人。

まなぶ「一度、すごいケンカになったときのことなんですけど、たくみが僕のカンペンケースを床に叩きつけたんです。クソ…と思いながらしゃがんで拾っていたら、うつむいてた顔を蹴り上げたんですよ。バスケ部だったのに足使ってきて…びっくりしました。あれに比べれば今やってるツッコミは全然いいですよ、金になってますし(笑)」

たくみ「まあでも、口喧嘩はよくしても殴り合いみたいなことは無かったですね。まなぶは絶対に手を出さなかったし」

まなぶ「ただ、たくみってキレてくると爪を使うんですよ。キーって顔とか引っかいてくるんで。あれは本気でやめてほしかった…ラッパーとしても」

たくみ「確かにラッパーの爪が長いイメージないね(笑)」

 ラップバトルの経験は?

まなぶ「中学の時、NIBOが僕の好きな子と付き合うことになったんです。僕がその子のこと好きなのを知っているのにあいつ“この前、夏祭りデートしてきた”とか、わざわざ言ってくるんですよ。その瞬間、心の底から怒りが湧き上がってきて、突然口から“yeah、オレはお前に屈辱受けっチョベイベー”…って出てきたんです。それが僕の初めてのラップでした。日本人でも自然にラップ出るもんだなと思いましたね」

たくみ「あれは“韻を踏まないスタイルもかっこいいじゃん”の先駆けだったかもしれない(笑)。結局、ラッパーになったのはNIBOのほうだったけどね。僕の場合は、フリースタイルより、曲を作ってディスる“ビーフ”のほうが好きだったので、あまりそういう思い出は無いかな」

まなぶ「でもほら、彼女を取られたとき…」

たくみ「あった、大学生のときね(笑)。みんなで集まっていて、こたつで雑魚寝することになって、電気を消したんですよ。そしたら変な音がするので、電気付けたら彼女と友達がチューしてたんです。で、家に帰ってそいつに向けて曲を書きました。“おめえのしたこと 真っ暗闇でも 分かんだぜHAHA”って。友達限定公開でYouTubeにもアップして、そいつに聞かせたんですけど、ラップのカルチャー通ってきてないヤツだったので“なにこれ?”と言われて終わりました」

まなぶ「なぜか何も関係のない僕がフックを歌わされたんだよね」

たくみ「大学時代は2人で車を借りて、目的も決めずにドライブしながら車の中でずっとフリースタイルやったりしたよね。そう思うと僕らは、子供のころからずっとラップとともに青春を送ってきた感じですね」